りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

レンブラントの帽子

レンブラントの帽子

レンブラントの帽子

★★★★


これは地味に面白かった。

レンブラントの帽子」、「引出しの中の人間」、「わが子に、殺される」の3編が収められているのだが、特に表題作は身につまされる…。


こんなふうに自分が放った悪気のない一言で誰かと気まずくなったり、友達のつもりでいた誰かを失ってしまうのはよくあることだ。

でもそこで「なぜあの一言が彼の逆鱗に触れてしまったのだろう」と考え、その人の気持ちになってみて、「ああ…」と腑に落ちる。このシーンがたまらなくいい。