公園で逢いましょう。
- 作者: 三羽省吾
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2008/10/23
- メディア: 単行本
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『ひょうたん公園』に集う人々の“あの頃”を穏やかに描き出す、連作短編集。
たいして期待せずに読んだんだけど、これが意外にもとても良かった。
公園デビューなんて言葉もあって、公園に集うママたちのお付き合いの難しさは結構世間に知られていることだけど、これはそういうママたちのどろどろを描いた小説ではなく、公園に集まってくる人たちのそれぞれの過去や今を淡々と描いた連作短編集だ。
「公園ママ」なんてひとくくりにされちゃうけど、一人ひとりにいろんな物語があって、それぞれみんな違っていて、だけど子どもを連れてなんとなく集まってきて、ちょっと心がざわっとしたり救われたりして帰っていく。
あー、この感じ、すごくよくわかるなぁ。リアルだなぁ。
特に好きだったのが「アカベー」。これ、良かったなぁ。
小さな物語だけどじーんときて、心に刺さった。
赦さなければならない。なぜなら、私もまた、赦されているから。