りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

朝の九時落語

12/9(日)、UNA galleryで行われた「朝の九時落語」に行ってきた。

 

・さん助 立ち話
・さん助「狸札」
・さん助「鮫講釈」


さん助師匠 立ち話
噺家という職業だと話好きとか話がうまいと思ってる方がいらっしゃるようですけど、決してそんなことはありません、とさん助師匠。
私はほんとに話ベタで説明ベタでたどたどしくなっちゃう。

噺家になった時先輩から言われたのが「芸名で頼まれた仕事は断っちゃいけない」でした。
なのでニツ目になりたての頃は身の程も知らず頼まれればなんでもやってました。
でも何回かやってこれだけはだめだと思ってそれ以降断ってる仕事があります。それが司会の仕事。
結婚式の司会もやったことがありますけどもうダメダメで。それ以来、断るようにしてたんですけど、ある時同級生から結婚式の司会を頼まれまして。断ったんですけど、どうしても私に頼みたいと言われて、だったら下手だけどやるよ、でもお金はいらないからね、と言ってやりました。
最後に新婦からの挨拶があったんですけどその中で自分たちはこれから夫婦になって頑張っていきます、それから司会をしてくださった落語家さんも頑張ってください、って…なぜか司会をやった私に励ましの言葉をくれた、という謎の幕切れで…。

昨日、自分の会があったんですけどそこで最近見た映画「ボヘミアンラプソディ」がいかによかったかというのを…この感動をお客さんに伝えたいと思ったんですけど、言えば言うほど何も伝わらないというのを、ひしひしと感じました…。


…ぶわははは。
確かにさん助師匠の話ベタはすごい。全然説明できてないもんね。
ボヘミアンラプソディ」二回見た私(そしてまた今週も見る!)にも、伝わってこなかった(笑)。ある意味すごい。

さん助師匠「狸札」
うわ、さん助師匠の「狸札」、初めて聴いた!
狸がかわいくて、八五郎もほんとに気のいい男で、気持ちいい。
義理堅い狸が八五郎がカラッケツと知って「大きなお金に化けましょう」「どうせ同じなんですから大きなお金に」と何度も言うのがいじらしい。それに八五郎が「それはいけねぇよ。そういうことはしたくない」と言うのもいいな。

わりと丁寧な「狸札」で若干長めかな、と思っていたんだけど、落語の後に「じつはこの噺は前座の頃はよくやってたんですけど、それからほとんどやってなくて。ニツ目になってからは二回ほどやったんですけど、私その時サゲを間違えちゃいまして。”札を持ってきました”じゃなくて”がまぐちを持ってきちゃいました”と言って、お客さんがしーん!!としたことがあって。それがトラウマになってやってなかったんですけど、久しぶりにやってトラウマを払拭できました」と。

さん助師匠「鮫講釈」
お、「鮫講釈」!
船が出るところと江戸っ子二人のやりとりは楽しいんだけど、後半がね…と思っていたら、講釈がよくなってる!
あのみんなを不安に陥れる下手すぎる講釈じゃない!
いいよいいよ絶対そのほうが。
長くやるなら若干下手な部分と妙に流暢な部分があるとメリハリがあっていいかもしれないけど。
普通にやっても十分ヘンなんだから。それでいい!

…ってすごい失礼だな。わはははは。

面白かった。