りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

末廣亭12月上席夜の部

12/10(月)、末廣亭12月上席夜の部に行ってきた。
結局この芝居、4回通った。たいてい夜の部ってお客さんが少な目だったりするけど、この芝居は毎日大勢のお客さんで、千秋楽は立ち見も出るほど!すごいっ。
きく麿師匠のお客さんや応援しているファンが通ったというのももちろんあるだろうけど、話題が話題を呼んで「行ってみようかな」と来た人もたくさんいて、しかもそういう人のリピート率も高かったと思う。
すごいなー。ほんと今回はきく麿師匠の底力を見せてもらったなぁ。


・小里ん師匠「にらみ返し」
~仲入り~
・駒治「レモンの涙」
翁家社中 太神楽
・天どん「ひろっちゃった!!」
・文蔵「時そば
・正楽 紙切り
・きく麿「スナックヒヤシンス」

駒治師匠「レモンの涙」
ニツ目の頃は「ガールズトーク」率が大変高かった駒治師匠。この芝居はめちゃくちゃ攻めてる。
悪役プロレスラーの噺で客席がぐわーーーっと盛り上がる!
しかもここに出てくる「レモンティアードロップス!」がその後に続く人たち共通のフレーズになる楽しさ。
すごい援護射撃。

翁家社中 太神楽
太神楽の中で和助さんが一番好きで一番うまいと思っているんだけど、この日は傘の曲芸で「昔は回していたけど今は回さなくなったもの」を回すとか、太神楽が生まれた瞬間(和助さんの創造)とか、いつもと違う趣向もあり。
太神楽を初めて見るお客さんも多かったようで反応がすごくよくて大盛り上がりだった。すごい!


天どん師匠「ひろっちゃった!!」
ネガティブとポジティブの二人組がお金の入った茶封筒を拾うという話。
ポジティブな人のどこまでもポジティブな思考も面白いけど、ネガティブな人の悲観的過ぎる思考が面白い。
拾うところで「芝浜やれなくなるだろ!…誰がやるんだよ!」、お金を数えるところで「ひぃふぅみぃ…。」「変な数え方するなよ!時そばやるつもりだったらどうするんだよ!」。
わはははは。


文蔵師匠「時そば
絶対やるだろうなと思っていたらやっぱり「時そば」に入ったので客席は大盛り上がり。
真似する男が文蔵師匠らしくコワモテなのが妙におかしい。
蕎麦屋に向かって「てめぇ、なんで逃げるんだよ!」「あなたみたいな人相の人が追いかけてきたら誰でも逃げますよ!」に大笑い。

正楽師匠 紙切り
「クィーン」とリクエストされて「はい、ご苦労様。…なんでも切れると思ったら大間違い」と言いながら、フレディとブライアンを完璧なフォルムで!もうもうもう素敵すぎる、正楽師匠。


きく麿師匠「スナックヒヤシンス」
出囃子ではなく「We will rock you」のBGMで登場。
ああ、それであの方は「Queen」をリクエストしたのか!お客さんまで援護射撃ってすごくない?!
まるでロックコンサートのように場内が盛り上がり、それを普通に座ってお辞儀をして沈めるきく麿師匠が素敵。
異様なほどの盛り上がりだから緊張しただろうなぁ。
でもちゃんといつものまーろさま。さすがです。
そしてこの感動的な雰囲気の中で「スナックヒヤシンス」のばかばかしさよ。わははははは。

最初のママとチーママの会話。柿ピーの食べ方がすごくうまくて、意味があるようなないような会話が楽しくて、会場が一気にちょっとひなびた場末のスナックになるのが小気味いい。
そしてあの腰に手を当てた変な踊り。もうどうしてこういうのを考え付くかなー。
また山田の悪口を言う二人、山田の何も動じない感じもリアルで「恋の坂道発進」の歌のくだらなさがたまらなくて、やーーー笑った笑った。

最後は立ち上がって寄席の歌。
一度幕が下がってからまたQueenが流れて幕が開いたら木久翁師匠はじめ、一門と出演者が勢ぞろい。
素敵ーーー。

お披露目かっていうぐらいの盛り上がりでなんか感動して涙が出ちゃったよ。ほんとすごい。
末廣亭のきく麿師匠のトリが恒例行事になりますように。

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