りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

柳家小三治独演会 松戸市民会館

7/29(金)、松戸市民会館で行われた「柳家小三治独演会」に行ってきた。

・こみち「金明竹
小三治「お化け長屋」
~仲入り~
小三治粗忽長屋

こみちさん「金明竹
わーい、こみちさん。
女性の着物には紐が4本必要なんですが今日は紐を忘れてしまいまして、とこみちさん。
スタッフの方にビニール紐をもらってそれで着てます。ビニール紐があれば勝ったも同然です。
前にやっぱり紐を忘れたことがあったんですがその時は他の演者もいないしスタッフもいないし古い会館で何もない。どうしよう!困った!と思ったら、人間追い詰められると知恵が出てくるものですね。楽屋のすみにゴミ袋が転がってまして、これを使ってどうにか着ることができました。
見た目は何の不足もなかったんですが、動くとがさがさ音がするのには参りました。

そんなまくらから「金明竹」。使いの者が話しているうちにどんどんテンポがあがっていくのが楽しい。
おかみさんがいかにもおかみさんらしくかわいらしいのもいいなぁ。
楽しい「金明竹」だった。この噺、好きなんだよね。

小三治師匠「お化け長屋」
選挙の話をしかけては「いややっぱりこの話はあぶねぇからやめたほうがいいな」とやめてみたり、また言いたそうにしてみたり。
ろくなやつがいねぇ…は本音だよなぁ。ほんと。もうね…。
ポケモンGOのことも、「スマホをこんなふうにやりながら家に入ってきちゃう」って間違った理解をしているのが面白い。
落語にはいろんな種類の噺がありまして…と言って怪談噺の説明が始まったので「お化け長屋」かな、と思ったらやっぱりそうだった。まくらでたいがい予想がつくようになってきたぞ。

まくらはゆらゆらしてたけど、この日の「お化け長屋」はとっても面白かった!もうキレキレ。
最初の男の怖がりようと、もくべえさんの怪談噺のこわいところ。
それが二人目の男がことごとく話の腰を折るものだから、もくべえさんがすっかり調子を崩すところ。
リズムがあって聴いていてウキウキしてくる。なんともいえず楽しかった。

小三治師匠「粗忽長屋
1席目を長くやりすぎました、と小三治師匠。今日はもうこれで終わりにしてもいいくらい。とご本人がおっしゃってたということは、やはりすごい会心の出来だったっぽい。
まぁそうは言ってももう一つ落語らしいのをやりますかね、と言って「粗忽長屋」。こんな入り方も面白い。
刈り込んだ短めの「粗忽長屋」だったけど、たまらなくおかしい。もうなんだろう、何度も見ているのに何度もおかしくて笑ってしまう。
まめでそそっかしい男と無精でそそっかしい男の関係性がなんともいえずあたたかくてそこが見ていて幸せに感じるところなのかもしれない。

松戸の会は遠いのもそうだけど始まりが早いので毎年有休をとって行くんだけど、行った甲斐があったなぁと満足で帰ってきた。