りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

池袋演芸場8月中席昼の部

8/18(火)、池袋演芸場8月中席昼の部に行ってきた。
18日〜24日が私の夏休み。ここ何年かは家族それぞれバラバラに夏休みをとっていて、私は一人で落語三昧が恒例。ひゃっほい。

・鯉毛「新聞記事」
・鯉輪「真田小僧
・よし乃 太神楽
今輔「群馬伝説」
・鯉朝「やかん(改作)」
・美由紀 俗曲
遊雀「看板のピン」
・蝠丸「抜け雀」
〜仲入り〜
・コント青年団 コント
・寿輔「自殺狂」
・笑遊「片棒」
東京ボーイズ 歌謡漫談
・鯉昇「へっつい幽霊」

鯉輪さん「真田小僧
自分の故郷にはモーゼの墓があるんです、と鯉輪さん。みなさん胡散臭いって顔してますけど本当です。ホームページにも書いてあります。モーゼはここで500年ほど生きて墓に入りました。
ゆっくり昔話を語るような語り口が妙に面白い。
また自分の故郷が「まれ」の舞台になっていることにも触れ、この主人公のモデルでもあるパティシエ(男)を自分は尊敬していると言って、彼が修業時代は全裸でお菓子を作っていたので自分もここで全裸で…なんてことを言いながら「真田小僧」。
まくらが面白いと落語がしょんぼりしちゃうっていうのは世の習い?ちょっとあぶなっかしい「真田小僧」。

今輔師匠「群馬伝説」
代演が今輔師匠ってうれしい〜!わーい。
自分は噺家になって20年になりますけどいまだにしっくりこない。大学で落研でそのままのノリで噺家になってしまった。と言って、落研に入るにいたった経緯などを語った後に、「群馬伝説」。
これ前にテレビで見てビミョーと思ったんだけど、生で見ると今輔師匠が客席の反応に突っ込んだりしながらやっていくのが楽しい。
いかにもクイズマニアらしい雑学や、上毛カルタのありえない真剣ぶり。楽しかった。

遊雀師匠「看板のピン」
客席にお子さんがいらしてることに気づいて話しかけながら…。
池袋演芸場は地下で安全。ただ万全じゃないの。雨に弱い。5年位前ゲリラ豪雨があった時地下に水が流れ込んできてちょうど高座の高さぎりぎりまで浸水しちゃって、お客さんはアウト、芸人だけが無事だった。これはなぜかというと、東京湾で発生した雨雲がちょうど池袋のあたりにきたときに「もうだめーむりー」ってなってじゃーーーっとやるから。
でも大丈夫。そういう状況になったらみなさん慌てずに非常口のマークの書いてある出口に行って脱出してね。あ、でもこっち(右側)の出口はだめよ。飾りだから。
そんな脅しのあとには、農家民宿っていうのに行ってみたけど、安いし美味しいものが食べられるし田舎の人と触れ合えてすごくよかったからみなさんもぜひ、と師匠が行った農家民宿での出来事を。
今日は落語はちょっとだけやるよの言葉通りそのあと「看板のピン」をさらりと。これがまた軽くて短くてかっこいい。顔の表情がなんともいえず楽しくて良かった〜。

蝠丸師匠「抜け雀」
落語の方は次に出てくる蝠丸師匠がちゃんときっちりやってくれるからという遊雀師匠の言葉通り、まくらなしで「抜け雀」。
主人が気弱なんだけどやたらとダジャレを飛ばしてそれを女房や絵師に「おもしろくない」と言われるのが面白い。
絵師の父親が医師で鳥かごじゃなく竹藪を描く、というのは初めて聞いた。

寿輔師匠「自殺狂」
前にテレビで見て「好き!」と思っていたので、この代演もうれしい!
みなさまのおかげで我々飯を食うことができます。ありがとうございます。あ、でもこの値段でこの人数ですからたいした飯は食えませんよ。ま、うどんの一本ぐらいなもんで。
なんて話している時にお客さんが入ってくると「あ、またうどんが一本入ってきましたね」。ぶわははは。

噺は、スランプで売れる本を書けない作家が、派手に自殺して一花咲かせようという噺。
なかなかブラックだけど、にやっとしてしまうようなエピソードがちりばめられていて楽しい。
噺が佳境に入ってきたところでまたお客さんが2名入ってきて、一人は堂々と前を通って座り、もう一人は「お座りください」と師匠に声をかけられてもなぜか動かず。それを見て師匠が「強情ですね」。
しかもその後客席が暗くなって「だから座れって言ったのに」という師匠がおかしい。
好みが分かれそうな師匠だけど私は好き。

笑遊師匠「片棒」
寝ている客の方に向かって大声を出したり、次男の時には座布団の上をくるくる1周するなど、エネルギッシュな高座。
弔辞のあとに「ばんざーい」を三唱しながら退場していった。
わはははは。この師匠ほんとに爆笑させてくれるから大好き。

鯉昇師匠「へっつい幽霊」
幽霊が気弱でお人よしそうでおかしい。
鯉昇師匠って体の使い方がすごくうまいんだなぁ。体を斜めにしたり中腰になったり、脱力系をうたっているけど結構アクティヴな高座。