りつこの読書と落語メモ

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第10回季刊はるかぜ

10/9(木)、らくごカフェで行われた「第10回季刊はるかぜ」に行ってきた。
ほんとは鈴本の小三治師匠を見に行こうと思っていたんだけど、一左さんの名前を見てふらふらと…。

春風亭正太郎「権助魚」
春風亭朝也「あくび指南」
春風亭朝之助「幇間腹
〜仲入〜
春風亭一蔵「転宅」
春風亭一左「代書屋」
春風亭ぴっかり「たちきり」

正太郎さん「権助魚」
久しぶりの正太郎さん。
若手研精会以来?と思ったら、一之輔師匠のドッサリ回るぜでも見ていたのだった。

連雀亭のオープンに触れ、最初の頃に志ん輔師匠から相談を受けていたという意外な話から。
絵が上手な正太郎さんに志ん輔師匠が連雀亭のビル(まだがらーんとした状態)に連れて行き、イメージ図を作ってほしいと言われ、えええ?建築関係とか全く知らないんですけどー。と思ったものの、ありがたい話だと思ってどうにかやってみようと思っていると、次の日また電話があって「どう?できた?」。
そんなにすぐに描けるわけもなくーと思ったけれど、とにかく時間がないんだよ、と。
結局正太郎さんのデザインは志ん輔師匠に「無理だな」と簡単にボツにされたそうなのだが、その時に連雀亭の近くのそば屋に入った話が面白かったなー。
「権助魚」、テンポよく小気味よく聞かせてくれる。気持ちのいい高座。

朝也さん「あくび指南」
初めて見る朝也さん。一左さんとの兄弟会というのもあるようなので注目して見ていたんだけど、あらいい、なんか好きかも。
「あくび指南」といえば小三治師匠なんだけど、朝也さんの「あくび指南」も楽しかった。
師匠がお手本を見せたとたん、「これはすごいや」と感心して心を入れ替える男がかわいい。

朝之助さん「幇間腹
にこにこ笑顔で登場。うわーー、一力さんじゃないか!
一力さん時代にはずいぶんいろんな会で前座働きをしている姿を見ていて、落語も仕事も生真面目にこなしている印象があったんだけど、ええ?こんな人だったんだ?!
今はとにかく楽しくて仕方がない、落語家になって食いっぱぐれなくていいのがなによりうれしい、という朝之助さん。
なにせ学生の頃は…と語ったエピソードが相当なダメダメくんぶりで大爆笑。そんなダメな人だったとは!
お金がなくてお腹がすいて、砂糖を焼いて食べたというのはすごい…。

若々しく元気のいい「幇間腹」をたっぷりと。
時々危なっかしいところもあったけど、クスグリも楽しくてセンスを感じる。

一蔵さん「転宅」
仲入後にあがった一蔵さん。「みなさん、もうこの時点で20時半です。鈴本の人間国宝はもう高座を降りてます」
二つ目さんの会って結構たっぷりやるから長くなることがあるけど、確かにまだこれで半分と思うと…お、おながすいた…。
わりとコンパクトにまとめようとした「転宅」なのかなと思っていたら、どろぼうが次の朝お菊を訪ねるところで、お菊との結婚生活を妄想するシーンをたっぷりと。これが面白かった。

一左さん「代書屋」
今週の台風の日に末廣亭に出たとき、さすがにお客さんが20名ぐらいしかいなかったけど、こんな日に来るくらいだから相当な「落語通」なお客さんで、なかなか笑ってくれない。
あーこんな日もあるさーと思って「手紙無筆」をやったんですが。
というとそこで笑い声。
「え?ここ、笑うところですか?」

で、私あろうことか途中で間違えてしまいまして。兄ぃが手紙を見て「なんだこの手紙。字ばっかりで絵が一つもねぇじゃねぇか!」って言うところを間違えて「絵ばっかりで字が一つもねぇじゃねぇか!」って言っちゃったんです。そうしたら20名全員がどっかん!!と笑って。
なんだ、笑えるんじゃないか。笑えるなら笑えばいいのに、と思って。でもここがこの日の私の笑いのピークでした。
…わはははは。もう最高におかしい。
このまくらがそれだけで落語だなぁ。会場のおもたーい雰囲気も浮かんでくるし、絵に描いたような言い間違えに重たいお客が一斉に爆笑する姿も浮かんでくる。たまらん。

「代書屋」といえば私にとったら権太楼師匠なんだけど、一左さんの「代書屋」は代書屋に飛び込んでくる男がなんともいえず変。
なんか威勢が良すぎて顔がねじれちゃってるし、時々江戸っ子なんだか権助なんだかわからなくなって、そこがおかしくておかしくて。
楽しい「代書屋」だった。

ぴっかりさん「たちきり」
ぴっかりさんといえば白酒師匠とやっていた寄席ごよみのイメージが強いので、うわーほんものだー、かわいいー、顔小さいーとミーハー心。
女の噺家さんがやる「たちきり」は初めて見たけど、清潔感があってよかった。
湿っぽい噺だけどオチがちゃんと落語なのがいい。