りつこの読書と落語メモ

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犬身

犬身 上 (朝日文庫)

犬身 上 (朝日文庫)

犬身 下 (朝日文庫)

犬身 下 (朝日文庫)

犬身

犬身

★★★★★

「種同一性障害」を自認し、「犬になりたい」と夢想する房江は、思いをよせる女性陶芸家・梓の飼い犬となるため、謎のバーテンダーと魂の契約を交わす。ところが、めでたく犬になったものの、飼い主の家族は決定的に崩壊していた。性的虐待を続ける兄、その兄ばかり偏愛する母親。オスの仔犬となった「フサ」は、梓を守ることができるのか? 『親指Pの修業時代』の著者による本格長編小説、待望の文庫化。解説は蓮實重彦

読み始めは「変態だなぁ…」とにやにやしながら読んでいたのだが、読み進めるにつれにやにやは消えて息苦しくなってきた。

酷い話なんだけどストーリーに埋没しない何かがあってそこがキラリと光っているので不愉快な話なんだけど不愉快だけに終わらない。
解説を読んでも結局何が言いたいのか私には分からなかったんだけど、でも面白かった。
気持ち悪いんだけど乾いたユーモアがあってそこが好きかな。

「肉い」っていうのがなんだかめちゃくちゃツボで笑うところじゃないのに大笑い。はかりしれない作家だなあ。でも好きだなぁ。