りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

浅草演芸ホール10月上席夜の部

10/3(月)、浅草演芸ホール10月上席夜の部に行ってきた。

・鯉八「ぼくのあにさん」
・遊馬「勘定板」
・京丸・京平 漫才
・南なん「短命」
・楽輔「まんじゅうこわい
ボンボンブラザーズ
・遊喜「蒟蒻問答」


鯉八さん「ぼくのあにさん」
今、空前の落語ブームが来ています、と鯉八さん。
空前の落語ブームきてますけど、空席があります(客席を見渡して)。そういうもんです。
空前の落語ブームといいましたけど実際には空前のイケメン落語家ブームなんです。イケメンの落語家に若い女の子たちが集まってきてるんです。
彼女らによれば彼らは「イケメンなのにおもしろい」からすごいんだそうです。
つまり、「イケメンというのは面白くない」という刷り込みがあってそれなのに面白いからそのギャップに萌えるらしいです。
ということは、イケメンじゃなければ面白い、という刷り込みもあるわけで、イケメンじゃないのに面白くなければそこにもギャップが生まれ売れるのでは…?

寄席、しかも浅草演芸ホールで見る鯉八さんって新鮮!
ご本人が前に「僕はオシャレなカフェが似合う」とおっしゃってたけど、確かに浅草は鯉八さんにはプチアウェイ感。
だけどそんな中まくらでお客さんをぎゅっとつかんだのはさすが!

そんなまくらから「ぼくのあにさん」。
お金を貸してくれと言うあにさんに「貸せないよ。だってどうせギャンブルに使うんだろ」と弟。
「何か建設的なことに使うんならいいけど、そうじゃなかったら貸せない」と言うと「建設的なことに使うよ」
「なにに?」
「貯金」
「借りた金を貯金するのか。…貸さざるをえないな」

寄席サイズだったので短かったなー。やっぱり鯉八さんをたっぷり見たかったらオシャレカフェに行かなきゃだめか!


遊馬師匠「勘定板」
声が大きくて明るくていいなぁ、遊馬師匠。
方言の小噺から「勘定板」。
楽しかったんだけど、後半が今まで聞いたのと違っていて…実際にそろばんの上でいたしてしまい(!)はみ出してそれが二階からポタポタ…はさすがにちょっとうえっぷ…。


南なん師匠「短命」
まくらなしで「短命」。
南なん師匠の「短命」いいなぁ。察しの悪いくまさんが顔を突き出して「ちっともわからねぇんですよ」と言うのがかわいい。
「指から毒?」
「足の指から毒?…じゃねぇですね!」

感心して帰ると待ってるおかみさんが「なにのたくってたんだい!」っていうのも、もうそれだけで空気が変わっておかしい。
お給仕を求められたおかみさんが茶碗をがっと突っ込んでご飯を入れるのもおかしいけど、しゃもじを使えと言われて「一生しゃもじは洗わないからね!」と言うのに笑ってしまう。
そしてサゲをそっと言う南なん師匠がたまらなく好きー。


ボンボンブラザーズ 曲芸
気が付くと私の前列にお客さんがいなくて、帽子投げを指名されたらどうしようかとドキドキしたー。
もう絶対無理だから!運動神経なさすぎて!
大大大好きなボンボンブラザーズだけど指名されたらどうしよう恐怖があるからあんまり喜んで前で見ちゃいけないのだ。
でも楽しかった~。近くで見ると棒の投げっこもすごいスピードがあって迫力があった。


楽輔師匠「まんじゅうこわい
楽輔師匠が出てくるなり出て行ったお客さんが二人。
多分帰り時間の問題だったんだろうとは思うんだけど、それを楽輔師匠がぶつぶつ言ってると、その人たちの隣に座っていたおじさんがそのタイミングでよっこらしょっと立ち上がって出て行ってしまった!
「なんでこのタイミングで出るの?」

いやほんとに…。
人数が多ければお客さん一人一人のパーセンテージも少ないけど、少ないとお客さんの責任も違ってくるからね」には笑った。

この師匠の語り口、好きだなぁー。「○○なんだな」「○○だからな」っていうその口調が独特ですごく楽しい。
そしてこの「まんじゅうこわい」はもしかして夢丸さんの「まんじゅうこわい」なのではないだろうか。あんなに面白い「まんじゅうこわい」を見たことなかったんだけど、この展開はもしや?夢丸さん、楽輔師匠に教わったのかなぁ、と思ったのだった。
いやぁ、楽しかった。この師匠、もっとたっぷり見たい。


遊喜師匠「蒟蒻問答」
遊喜師匠ももっと見てみたいと思っていたので、この芝居、うれしい!
しかもトリで「蒟蒻問答」をやるセンスがすごく好きよ。
寺に住み着いた男のパーパー軽いいい加減さも楽しいけど、なんともいっても蒟蒻屋の親分がすごくおかしい。
問答用に衣装を身につけてポーズをとる姿が最高。

煮え湯をぶっかけちゃえと思ってる親方に対する堅苦しい坊主が、親方の無言のポーズにいちいち「ははーーー」とひれ伏すのがおかしくて笑った笑った。

いやぁ楽しいなぁ。
また明日も来よう!と心に誓ったのだった。