りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

第五回中野新橋寄席

8/21(木)、八津御嶽神社で行われた「第五回中野新橋寄席」に行ってきた。
見てみたいと思いながらなかなか見る機会がなかった今松師匠。
かわら版に載っていたこの会、夏休み中の今ならいける!と早速予約。
神社だからクーラーもないしお座敷だよなと覚悟して行ったら、新しくて立派な建物でクーラーもきいていて椅子席で非常に快適だった。

・三遊亭時松「鹿政談」
・むかし家今松「へっつい幽霊」
・むかし家今松「酢豆腐

時松さん「鹿政談」
電車好きの時松さんが電車好きの人たちと青森発の寝台列車に乗るためにわざわざ青森まで行った話から。
寝台列車に乗るのが目的だったから何も調べていなかったのだが、3時間ほど時間が空いていたので何かおいしいものでも食べようということになり地元の料理屋さんへ。なんてことのないお店だったんだけど、名物と書いてあったので全員でまぐろ丼を頼んだら、どんぶりいっぱいのご飯の上に山盛りのまぐろ。
食べても食べてもなくならない。そのうち体も冷えてきて辛くなってきた頃にようやくご飯が見えてきた。
お腹いっぱい食べて寝台列車で東京へ。夕飯を食べて帰ろうと入った店で、食べ比べてみようかとまぐろ丼を頼んだら、ご飯の上に5切れぐらいのまぐろ。
やっぱり全然違うなぁと言いながらも「これくらいありゃいいんだよ」。

「鹿政談」、丁寧で気持ちのいい高座。
お奉行様の優しさが心にしみる…。

今松師匠「へっつい幽霊」
初めて見た今松師匠。いいっ!
幽霊が出てきても驚かず話を聞いてやろうじゃないかという鷹揚な男が魅力的。
200両を取り出してやるから半分よこせと言うと「そりゃないよー」と幽霊が軽いのもいいなぁ。
この二人の会話が楽しくて、幽霊と男で賭けをするのもまた楽しい。
落語ってもちろんうまい下手もあるけど、噺家さんの魅力もかなり芸に出るよなぁ…としみじみ。

今松師匠「酢豆腐
大好きなこの噺。
若い衆が集まって酒を飲むのに肴をどうしようかとあれこれ話をしているシーンがとにかく楽しい。
仕切ってるやつはなんとなくえらそうで、指名されたやつはお金も出したくないしぬかみそに手を突っ込んだりもしたくないしえらそうに言われるのも気に食わない。
それでも仲が良くて言いたいことを言いあって。女がお前に惚れてるよとうまいこと言って断れなくしちゃったり。そういうのが楽しいんだよなぁ。

そしてここに出てくる若旦那。この謎の話し方が面白すぎる。
楽しかった!そして今松師匠、素敵だった。