りつこの読書と落語メモ

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あるスキャンダルの覚え書き

あるスキャンダルの覚え書き (ランダムハウス講談社文庫)

あるスキャンダルの覚え書き (ランダムハウス講談社文庫)

★★★★

「まるで新しいおもちゃのような身体だったわ」15歳の男子生徒との禁断の関係を、新任教師シバは友人の老教師バーバラに告白した。バーバラは、シバをスキャンダルから守るため、手を差し伸べる。しかし秘密を握ったバーバラの心には、いつしか黒い感情が渦巻きはじめ…。密かにシバを観察し、毎夜綴られるバーバラの日記。そこには友情を超えた、孤独な老嬢の支配欲と嫉妬がほの見えてくる。ブッカー賞最終候補となった問題作。


美しい新任教師シバと15歳の男子生徒の禁断の関係を、シバの友人である老教師バーバラが語るというスタイルなのだが、読んでいるうちに、この物語の主人公はシバではなくてバーバラなのだということに気付く。

美しくて才能があって幸せな家庭に恵まれたシバへの憧れと執着と嫉妬。それが読み進めるにつれて明らかになっていて実に気持ち悪い。
うへぇキモチワルイ!と切り捨てられないのは、自分の中にもバーバラに似たところがあるからなのか。


嫌な話だけど、嫌いじゃない。