りつこの読書と落語メモ

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猫を抱いて象と泳ぐ

猫を抱いて象と泳ぐ

猫を抱いて象と泳ぐ

★★★★

伝説のチェスプレーヤー、リトル・アリョーヒンの、ひそやかな奇跡を描き尽くした、せつなく、いとおしい、宝物のような長篇小説

博士の愛した数式」に次いでようやく2冊目の小川洋子作品。

静かで詩的で美しい世界を中心に描きながらもそれだけに終わらないところが私は面白いと思った。
小さくて尊くて美しい世界が踏みにじられる瞬間も容赦なく描かれる。
マスターにしろ、主人公のリトル・アリョーヒンにしろ、死の描写がリアルでグロテスクだ。だけど決してそれによってこの物語の美しさが損なわれていない。そこがすごいと思う。