りつこの読書と落語メモ

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最後の一球

最後の一球 (ハヤカワ文庫NV)

最後の一球 (ハヤカワ文庫NV)

★★★★★
大リーグで17年間チームのエースとして投げつづけた名投手ビリー・チャペル。彼がシーズンの最終登板日に、自分がトレードに出されるということを知り、さらに最愛の恋人からも別れを告げられる。人生の岐路に立たされたビリーが、ヤンキースを相手に、どんなピッチングをするのか、、、という物語。

物語の中心になってくるのは、その日の一試合。

これは構成といい、エリオット・アジノフ/ジム・バウトンの「ストライク・ゾーン」にそっくり!もしかして、あれはこれのぱくりだったの?!という気もしないでもないくらいだけど、まあ両者とも甲乙つけがたい、素敵な小説だからいいや〜。

主人公がいい奴なんだー。「ストライク・ゾーン」のほうはちょっと情けない男でしたが、こちらビリー・チャペルのほうは、まさに一流の野球選手。人間的には、純粋でまだ大人になりきれていないような、、でもその計算のないところ、ひたむきなところは、崇高でさえある。

著者マイクル・シャーラが、こよなく野球を愛し、選手をどれほどまでに愛していたかがうかがえるような、野球への愛に満ちた作品だった。
泣きながら読んだよ。