りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

こしらの集い

1/5(金)、お江戸日本橋亭で行われた「こしらの集い」に行ってきた。

・かしめ「まんじゅうこわい
・こしら「山崎屋」
・こしら「宿屋の富(改)」


会場に入ると、かしめさんが「私とじゃんけんして買ったらミキを差し上げます」と。
ミキっていうのはお米で作ったらしいんだけどまずいらしい(笑)。
いさんでじゃんけんしたけど死ぬほどじゃんけんが弱い私は負けてあーあ…。
そのあともお客さんとじゃんけんしていたかしめさん。「想定外に私が強いです。勝率7割ぐらいになっていて全然ミキをお渡しできてません!まずいです!あ、じゃあ負けてしまった方、また私とじゃんけんしましょう。まだもらってない方、ぜひ!」。
あら…ほしいけどなんか悪いからいいわ、と座っていると、「ほしくないんですか、みなさん!」

…ぶわははは。もう始まる前から面白いんだけど。
じゃんけんしに行くとかしめさんが小さい声で「ぼく、グー出しますから」。
勝たせてもらってミキをもらえちゃった。わーい。

かしめさん「まんじゅうこわい
いやぁびっくりしたなぁ。めちゃくちゃ面白かった。
かしめさんを初めて見た時、もう全然「落語」になってなくて、見ていてしんどくて、これを毎回見なきゃいけないのかーと思ったんだけど(すまない!)、その後見るたびにどんどん面白くなってきて、でもおもしろいの方はいいけど落語として聞きにくいところがあって…だったのが、声も聞きやすくなってるしテンポもよくてそこにギャグが入るから面白くて。うひょー。すごいな。ちゃんとこしらイズムが入っていて、でも独自の面白さも出てきていて。できるひとなんだ、かしめさんって。びっくり。


こしら師匠「山崎屋」
この会は何が楽しみって「ここで聞いたことは一切書いちゃダメ」という、まくら(近況報告)。
立川流の新年会に行った話からお年玉の話になって、かしめさんがお年玉を直接もらいたいというからまだあげてない…じゃここで渡すかとかしめさんを呼んでお年玉。
「今年の抱負を言え」と言われたかしめさんがフツウの協会だったら模範解答な抱負を語ると「はぁ?おまえばかじゃないの?おまえ、俺の弟子っていうのがどういうことかまだわかってないな。あのね、こういうピラミッドがあったらここ(下)だからね。底辺よ底辺。それをちゃんとわかってないとお前大変なことになるからね」。

そのあと、年越しを大阪で過ごした話もめちゃくちゃ面白かった。

すごくふざけているようだけど結構ほんとのことも言っていて、やっぱりこの人はおもしろいなぁ…。魅力のかたまりみたいな人だなぁ。

ながーいまくら(?)から噺に入ろうとすると、すっと立った人がいて。
「あ、トイレですか?どうぞどうぞ。戻ってくるまで待ってましょうか?あ、いい?」。
その人がトイレに行くと「まさかこんなにまくらが長いとは思わなかったんだろうね。しかもそこから続けて噺に入るっていうのがね。この構成に慣れてないと驚くよね」。

「山崎屋」、番頭の弱みにつけこむ若旦那がいかにも遊び人風なんだけど、この番頭が悪い悪い。それに若旦那がたじたじになるのがおかしい。
鳶の親方の棒読みや脇の甘いのもおかしくて、嫌な噺だけどくだらなくて面白かった。


こしら師匠「宿屋の富(改)」
客引きしている宿屋の主人が、向かいの宿屋で屏風に描かれた雀が抜け出すから自分のところに客が来なくなった、というのに大笑い。
一文無しの大ぼらもおかしいんだけど、それを聞いた主人が「千両箱がそんなに!42両で年末噺家が大騒ぎしているのに」にまた笑う。
千両当たった後の展開はこしら師匠独自のもので、そういう商売たしかにありそう~。

楽しかった!