りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

辻村深月「傲慢と善良」

 

★★★★

婚約者・坂庭真実が姿を消した。その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。「恋愛だけでなく生きていくうえでのあらゆる悩みに答えてくれる物語」と読者から圧倒的な支持を得た作品が遂に文庫化。《解説・朝井リョウ

面白くて一気読み。 最初はストーカー被害に遭って消えてしまった婚約者を探すミステリーなのかと思って読んでいたんだけど、徐々に明らかになる彼女側と彼氏側の婚活事情。

恋心がないと結婚に踏み切れないが故に幾ら条件が良くても「ピンとこない」。恋愛と結婚を切り離して考えられる人が「賢い結婚」をできるのかもしれないけど、お互いのことをよっぽど好きでないと結婚はできないと思うんだけど、どうなんだろう?

そもそも今の時代でもこんな風に結婚したいと思っている人ってって少なくないのかな?という疑問も持ちつつ…でも先が不透明な現代だからこそ、一人より二人。経済的にも精神的にも支え合える相手がいたら、心強いよなぁとも思う。

徐々に明らかになる傲慢さと善良さは身につまされるものがあった。誰にでも覚えがあるよね?と言い訳まじりに同意を得たくなるような…。

こういうモヤモヤを言語化できる作家さんって凄いなと思うし、とにかく面白くて一気読み。小説を読む醍醐味も感じた。