りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

噺家カミサン繁盛記

噺家カミサン繁盛記 (講談社文庫)

噺家カミサン繁盛記 (講談社文庫)

★★★

気儘に育った医者の娘が、惚れた男は噺家だった。新婚家庭に弟子という輩がウロウロドサドサ。人の飯まで食うは、遅刻はするは、図太く懲りない面々との壮絶バトル!!ケンカっ早い江戸っ子の切れあじ鋭い一撃に、「師匠も怖いけど、おかみさんはもっと怖い」。落語より面白い、小三治のかみさんうちあけ話。

小三治師匠が好きすぎてついに奥さんの本まで買ってしまった。
さばさばしていて毒舌でいいたい放題で…私がいかにも好きそうなおカミさんなのだがちょっとむむむ…。
うちの会社の社長に筆致が似ていてどうにもこうにも…。いやあのね。うちの社長(女)が一時期社長ブログを書いていたんだけど、それがもう「私はこういう人間なのである!」「私はこうだからしょうがない。でもすごいだろ?あこがれちゃうだろ?あこがれはしなくても、好きにならないではいられないだろ?」というのがにじみ出ていて、読むのがいやでいやでしょうがなかったのだ。
この本も、裕福な家庭で圧倒的に肯定されて育った女性に特有の匂いがぷんぷんして、それが鼻についてしまってだめだった。 ゴメンナサイ。あなたが悪いわけじゃないんです。社長が悪いんです。結局のところ貧乏人のひがみなのかもしれません。

とはいえ、弟子たちの話は面白かった。特に三三。そんなふにゃふにゃだったのがあんなになるとは…わからないものだなぁ。