りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

ジーヴスと恋の季節

★★★

聖人出ずると雖も一語を挿むこと能わざるべし――100に及ぶウッドハウスの全小説中もっとも複雑で凝りに凝ったプロットを持ち、英国ウッドハウス協会元会長をして《全作品中のベスト》と言わしめた傑作長編小説。ついに漫画化も決定! 絶好調ユーモア・シリーズ第8弾。

久しぶりに読んだジーヴス。
今回はとにかくこんがらがった恋の糸をジーヴスがいかに上手にほどくか、というのが物語の中心だったわけなのだが(要約しすぎ?)、ちょっとキレがいまいちだったかなぁ…。もっとジーヴスに活躍してほしかったし、もっとウースターに恥をかかせたかった(!)なぁ。

いやそれでも、ウースターの天敵というべき「叔母」が今回はなんと5人!この設定だけで、ちょっとかんべんして…電車の中で読めないじゃないの…の、クスクス笑いの連発で、特に笑ったのが今回の物語の中心人物である、デヴリルホールの当主エズモンドがウースターに向かって「ハローハローハローハロー」を歌う場面。いやもうこういう笑いのセンスっていうのは色あせないものなんですね…。

またちょっと緩みたい気分になったら読もうと思う。
いつのまにかものすごく刊行されているんだよねぇ、ジーヴス物。マンガにもなったと言うし。まだまだ当分楽しめそうだな。