それゆけ、ジーヴス
- 作者: P.G.ウッドハウス
- 出版社/メーカー: 国書刊行会
- 発売日: 2005/10
- メディア: 単行本
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「よしきた、ジーヴス」に続いて読んだジーヴス物がこれ。原題はCarry on,Jeeves。
「よしきた」は長編だったけど、こちらはジーヴスが次々難題(?!)を解決していくという短編集。「よしきた」では、ジーヴスの力を借りずにウースターだが、「それゆけ」ではジーヴスに全面的に頼りまくり絶賛しまくりである。
次々とどうしようもないあほな友人が登場し、それを助けようとして自らが窮地に陥ってしまうウースター。彼が息も絶え絶えになってジーヴスに助けを求め、そのたびにジーヴスが見事な手腕を発揮して(時にはかなり手荒い)、難題を解決してくれる。
いやしかしこのウースターの脳天気ぶりがたまらない。「脳みそが普通の人間の1/3ほどしかない」と書かれているが、この人のよさととほほ感がおかしくてしょうがない。
「よしきた」の方で「あの恐ろしい婚約の危機」とか、「女子校で講演をした時の身の毛もよだつ出来事」と称されていた事件が、これを読むと明らかになって、すっきり。
そしてこの中で唯一ジーヴスの視点で書かれている「バーティー考えを改める」。これがまた面白い。
残念だったのは、GW中だったのでがーっとまとめて読めなかったので、ちょっと散漫になってしまったことだな。