りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

青山ゆみこ「元気じゃないけど、悪くない」

 

★★★★

50歳の急カーブ、愛猫との別れ、不安障害、めまい、酒や家族との関係…
わけのわからない不調のどん底から、リハビリが始まった――。

「わたしの心と身体」の変化をめぐる、物語のようなノンフィクションであり、ケアの実践書。

***
「死にたい」と思うほどの状態から、「これなら生きていてもいいかも」と思える状態になるまでの心身のリハビリについて書いてきたのだと、書き終えてわかった気がした。
(…)
無傷ではないし、今後は古傷が疼くことがあるのかもしれない。全快しゃきしゃきの元気いっぱいでもない。でも「回復」とは異なるカタチで、わたしは自分の人生を新たに立ち上げて生きている。そういうの、全く悪くない。むしろ、悪くないと思うのだ。
――本文より
***

「コントロールしよう」を手放し、自分が変わったと実感するまでの3年間の記録。

タイトルに惹かれて読んだ。

年を重ねていくごとに100%調子のいい日なんてそうめったに来ないものなんだなぁというのは実感しているし、むしろ「調子悪くて当たり前」。
でもこの本に書かれているのは加齢による調子の悪さ…ではなく、うつ病になり原因不明のめまいに苦しみながら、そこから脱出しようともがきいろいろ試した日々を克明に綴ったノンフィクションだった。

青山さんはとても真面目で研究心に富んでいる人なんだと思う。そして職業柄分析と言語化がものすごく上手い。

身体と心の不調で何もやる気が起きない、原因不明のめまいに襲われてPCを見ることもできない、仕事も家事もできない、それでも原因を探さずにはいられないし病院にも積極的に行くし話を聞きたいと思えばアポを取るしオンラインで人にも会う。
もちろん寝込んだまま何もできない日もたくさんあって、実はそれがめまいの悪化につながっていたというのも「あーそういうことってあるかも…」と合点がいく。

私は青山さんほどストイックにはなれないけど参考にしたいなと思うことが沢山あったし学びがあったし今後自分が不調になった時のバイブルになると思った。

参考図書が章ごとに載せてあるところも親切。