りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

らくご街道雲助五拾三次 ー花見ー百年目

3/22(土)、日本橋公会堂で行われた「らくご街道雲助五拾三次 ー花見ー百年目」に行ってきた。

・小辰「長屋の花見
・雲助「付き馬」
〜お仲入り〜
・雲助「百年目」

小辰さん「長屋の花見
小辰さんいいわ〜好きだわ〜。開口一番が小辰さんだとなんか得した気持ちでいっぱい。
リズムがよくて達者で聞いていて気持ちいい。くすぐりもちょうどいい加減でいいわ〜。

雲助師匠「付き馬」
芸術選奨文部科学大臣賞の話を雲助師匠の口から直接聞けてうれしい〜。電話やメールや祝電をたくさんいただいてありがたかった、と。
中で町内会の頑固じいさんが公園で会ったら「お前、本当に落語家だったんだな」と言われ、40年近くやっててまだ落語家の真似をしていると思われていたのか、と。
楽屋でも仲間から祝ってもらえたんだけど、中で扇生師匠がみんなに合わせて「おめでとう」と言ったあとで、「で、なに?」。
芸術選奨文部科学大臣賞」と答えると「え?二つも?」。「いえ、一つです」と言うと「なーんだ」。
この間が絶妙で「ああ、噺家っていいなぁ!噺家になってよかった!」とうれしくなった、と。

今回のテーマは「花見」。百年目はネタだしされていて、開口一番で「長屋の花見」は出てしまっていてなにを?と思っていると「付き馬」。
あれ、この噺って春の話だったっけ?花なんて出てきたっけ?と思っていると、若い衆を客が連れ回すところで桜の描写。「ちょっと無理やり」と雲助師匠が自分で言うので大笑い。

「付き馬」は前に龍玉師匠のを見たことがあったんだけど、同じ形だったので、多分龍玉師匠のは雲助仕込みなのかな。
でも同じ形でも、龍玉師匠のは客の「信用ならない感じ」が際立って、雲助師匠のは「やたらと陽気」なのが際立って、違いが面白い。
帯をもらえると聞いて喜ぶ若い衆に「そんなに喜ばれると」と罪悪感をにじませるところがたまらない。

雲助師匠「百年目」
「百年目」は前に志の輔師匠と天どん師匠で見ているのだけれど、雲助師匠のが一番好きだった。
旦那があっさり気味なところが好き。ど人情じゃなくて粋なところが素敵。と言いながら、旦那が番頭さんに語るところでは号泣…。よかった。