りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

ソフィー

ソフィー

ソフィー

★★★★

イギリスの田園の中の古い田舎家、二人だけの世界で暮らしている幼い姉弟。夢に出てくる怖いお化け、回想から徐々に明らかになる過去の秘密、そして意外な結末。ダーク・ファンタジーの超新星が放つ最新作。

なんとも言えない独特の雰囲気と緊張感に満ちた小説。

過去を語るのは弟マシュー。
マシューは姉ソフィーの庇護の下に暮らしている。
なぜ母が自分に冷たいのか。なぜ父はめったに家に帰ってこないのか。幼いマシューには理解できていないのだが、夢に出てくる恐ろしいお化けはソフィーが退治してくれたし、学校でいじめられたときもソフィーが守ってくれた。
ソフィーといれば毎日は刺激に満ちているし守られている。

現在を語るのはソフィー。
あんなにソフィーを崇拝していた弟マシューに監禁されている。
自分の身を守るためにはマシューの語りから「真実」を知るしか術はない。
マシューを刺激しないように、でも核心に迫るために、言葉を選びながらマシューに「語らせる」ソフィー。

マシューが語る過去はとても美しく、だけど何かおそろしいことが待ち受けているような、異様な緊張感に満ちている。
最後まで読んで、「うおっ」となるが、しかしいろいろなことが匂わされただけで終わってしまって、すっきりしない。
あーーー誰か私に正解を教えてーーー。

以下ネタバレ。
(かもしれないし、ネタバレにすらなっていないかもしれない>なぜなら自分の理解に全く自信がないから)






・母は何らかの理由で子ども(特にマシュー)を忌み嫌っている。
・それは父の浮気が原因?
・そのため育児を放棄している。
・マシューの夢に出てくる「おじさん」は庭師?あるいは母?父?性的虐待があったのか?
・生まれてきた赤ん坊はソフィーが殺した?それは母への復讐?
・監禁されていたのはソフィーではなかった。
・ソフィーは自殺していた?
アンモナイトは何を暗示?
・監禁されてた女性は結局殺されたのか?あるいは気が狂った?最後の言葉の意味は?
あーーー。すっきりしないーー!