りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

東野圭吾]毒笑小説

毒笑小説 (集英社文庫)

毒笑小説 (集英社文庫)

★★★
その名の通り、毒があって笑える短編集。

どこが面白いの?と首をひねるような話もあったけど、思わず、顔がにやけてしまうような話もあった。

手作りの品を次々押し付ける、「手作りマダム」。
いやこれ、痛いわー。あいたたー。気をつけよう、わたし…。

「栄光の証言」
これもおかしかった。
ぱっとしない誰からも話し掛けられない中年男が、ある日殺人現場を目撃して、証人になり、、という話。

わかるわかるその気持ちと共感し、あーどうするんだーとどきどきして、最後はまぬけ加減に爆笑。

あと表現が私のつぼにはまったものも結構あった。「花婿人形」の、花嫁を見た時の印象など、電車の中で笑いをこらえきれなかった。

京極夏彦との対談で、「秘密」は笑わせるつもりで書いたと言っていたのが、面白かった。
私はあれを読んでかなり泣いたから。