りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

柳家さん助 zoomで実験落語会

4/18(土)、「柳家さん助 zoomで実験落語会」に参加してみた。

実験的にやってみますという落語会。
さん助師匠がzoomアプリを入れることができるの?自分でスマホの位置を調整して配信とか無理なのでは?という不安があったのだが、UNA galleryに高座を用意して配信はUna様がやるという形。よ、よかった…(笑)。

参加する側もzoomアプリを入れて準備。
そうか。観客も顔を映した方が良いのだろうな。ということは化粧しなきゃ。何日かぶりに。生活感あふれる部屋が映るのは恥ずかしいから背景も設定して。ビデオを起動してみると、ぎゃーーーひどい顔ーー。せめて光が当たって顔がぼやけるように…と日当たりのいい場所に移動してみたり電気をつけて見たり。
誰もあたしの顔なんかたいして見やしないよと思いつつ少しでも被害を小さくしようとする女心よ、よよよ…。

15:30から開場(!)ということで参加。
音の聞こえ具合や高座の見え方などをチェック。なんか自分も一緒に作ってる気分で楽しいぞ。
その間、一度も映ることのないさん助師匠。画面に映らない位置に茫然と立ってる姿が目に浮かぶよう…。

16時、いよいよ開演。カメラが高座を映すと、そこにはちょこんと座ったさん助師匠の姿が。
あれ?動かない?静止画像に切り替わった?そんなことある?と思って見ていると「お願いします」とuna様の声。
頭を下げるさん助師匠。静止画像だったわけでも回線が固まっていたわけでもなくて、さん助師匠が固まってたんだ!ぶわはははは!

 

さん助師匠「蒟蒻問答」
こんな事態になりまして…みなさん、お元気でしょうか、とさん助師匠。
私はこの通り、元気でおります。
この間、歯医者へ行ったんですが…いつものように入ろうとするとまずは熱を測らせてくださいと言われまして。
みなさんご存じですかね。今の体温計って脇に挟まなくてもいいんですね。なんかピッて遠くの方から赤外線かなんかで測れるんですね。
手首とおでこを測られたんですが、手首はすぐに測れたんですがおでこが…最初反応しなくて…看護師さんが体温計をこうずらしていって…この辺り(頭頂より少し下あたり)でようやくピッて反応。
どうやらここが私のおでこのようです。

 

…ぶわはははは。なんかおかしいぞ。
今回実験で一席目は見ている我々もマイクをONにしていたんだけど、そうすると制御が大きな声を出した方に移ってしまうので、ちょっと笑い声を抑えたりして。

そんなまくらから「蒟蒻問答」。
ああ、さん助師匠の「蒟蒻問答」といえば、真打昇進披露興行の時に鈴本で見たんだった。なんか泣きそうだ。

偽坊主の八も蒟蒻屋の六兵衛も揃って柄が悪い(笑)。
お経なんか読めませんよと言う八に六兵衛が「いろはにほへと」とやればいい。コツはすぐに「いろはに」を言わないこと。こんな風に…とやるのがなんか妙におどろおどろしくておかしい。
あとは「金魚赤いよ黄色いよ」だったか?聞いたことがないフレーズなんだけどバカバカしくて笑ってしまう。

旅の僧が問答を願い出て、八はここにあるものをバッタに売ってずらかろう、と考えるんだけど、「いや待てよ。それじゃ親分に申し訳が立たない」と言って、まずは親分に相談しようと六兵衛を訪ねていく、というのは初めて聞く展開。
話を聞いた六兵衛が「そうかいよいよ来たか。そろそろ来るんじゃねぇかと思ってた」。

いざとなったら殺しちゃおう。埋めるところはたくさんある、のセリフもこの親分だと信ぴょう性が(笑)。
あっかんべーもかわいくて、楽しい「蒟蒻問答」だった。

 

さん助師匠「十徳」
2席目はもう少し短い噺をと「十徳」。
最初にご隠居を訪ねてくるところが、なんかわやっとなったのはなんだったんだ?
なんかやっぱりお客さんがいないと調子狂うのかな、と思いつつ。
はっつぁんを迎えるご隠居のノリがいいのがさん助師匠らしくて楽しい。

十徳の説明を聞いてはっつぁんが妙に感心したことに気を良くしたご隠居が「じゃ、これも教えちゃおうかな」と次々橋のいわれを説明して、はっつぁんがいちいちそれに感心するおかしさ。
この二人、ほんとに仲がいいんだなぁ。

勇んで床屋に戻って友だちに橋のいわれを説明しようとするんだけど、全部先に言われてしまい、「お前…物知りだな…」に笑う。

「5と5」が出てこないで間違えまくってるうちに変なテンションになっていくのがさん助師匠らしくておかしかった。

 

お客さんの反応が直接ないとやっぱり少しやりにくいんだろうな、ということは感じたけど、でも大好きなさん助師匠の落語をこうして聞けて嬉しかった。
またやってほしいな。そして今度はちゃんと有料でやってほしい。

初めてオンライン落語会参加したけど、楽しかった。