りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

鈴本演芸場2月下席昼の部

2/22(土)、鈴本演芸場2月下席昼の部に行ってきた。


・辰ぢろ「狸札」
・なな子「味噌豆」
・アサダ二世 マジック
・小ゑん「ぐつぐつ」
・司「湯屋番」
ロケット団 漫才
・甚語楼「浮世根問」
・志ん輔「酔っ払い」
・正楽 紙切り
・さん喬「抜け雀」
~仲入り~
・ストレート松浦 ジャグリング
・歌武蔵 いつもの
・一朝「鮑熨斗」
・橘之助 浮世節
・南喬「寝床」


小ゑん師匠「ぐつぐつ」
いかが抜けちゃったイカ巻きさんの「俺だから今…イカ巻きのような…イカ巻きでないような…そんな心持なんだ」のセリフが妙に心に沁みた今日。
何回聴いても楽しい。

 

甚語楼師匠「浮世根問」
死んだら行くという極楽ってどこらへんにあるんですか?の質問にご隠居が「西の方だよ」と答えても全然納得しないくまさん。
実はこの間も宇宙の果てを他のご隠居さんに聞いて聞いて2時間ねばった挙句最後は隠居が「カネをやるから帰ってくれ」。
これで味をしめて、あれ以来近所の年寄りの家を回ってる、というのに大笑い。
ねばるくまさんと、この噺を楽しんでいる甚語楼師匠が重なって、なんともいえず楽しかった。

 

さん喬師匠「抜け雀」
何度聞いてもさん喬師匠の「抜け雀」はいいなぁと思う。
だれるところがないし、絵が浮かんでくるし、宿屋の主人の善良さが最後にぼわっと浮かび上がってきて、なんとも気持ちいい。

南喬師匠「寝床」
長屋のだれだれは来られるのかい?と主に聞かれるたびに、繁蔵がいちいちびっくりするのがなんともいえずおかしい。
がんもどきの製造法をいかにも大変なことのように丁寧に説明するのも、頭が成田のごたごたで出かけなきゃいけないのも、説明が進むにつれて調子が出てくる面白さ。
「それじゃお前はどうなんだ?」と聞かれた繁蔵が身体をひっくり返すようにして驚くのも、南喬師匠のしぐさの大きさがなんともいえない楽しさを導いていて、楽しい。

最後は旦那が「店立てだ!」と騒いだものだから番頭が一軒一軒回って、みんなしぶしぶ顔を出す。
その中に小さな子供がいて「おい、大丈夫かい、こんな小さいうちから」「ああ、小さいうちから聞かせて抵抗力をつける?…なるほどねぇ」。
大げさなところは一つもないのに、なんともいえず楽しい「寝床」だった。