りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

鈴本演芸場2月下席昼の部

2/21(金)、鈴本演芸場2月下席昼の部に行ってきた。


・市松「牛ほめ」
・つる子「やかん」
・アサダ二世 マジック
・歌武蔵 いつもの
・司「狸札」
ロケット団 漫才
・甚語楼「花色木綿」
・琴調「木村長門守 堪忍袋」
・楽一 紙切り
・さん喬「ちりとてちん
~仲入り~
・ストレート松浦 ジャグリング
・小ゑん「ほっとけない娘」
・一朝「湯屋番」
・小菊 粋曲
・南喬「らくだ」


甚語楼師匠「花色木綿」
「出来心」というタイトルが凄く好きなので、時々「花色木綿」と書かれることもあるけど「いやあくまでも出来心でしょう」と言い張りたい気持ちもありつつ、甚語楼師匠のはサゲまでいかなかったし「花色木綿」が実にテンポよく繰り返されていたからやっぱりこれは「花色木綿」なのかな、と。
泥棒稼業だけで生計をたてていた男の家がニュースで流れたら、玄関に警備会社のシールが貼られていた、というまくらもすごくおかしかった。


琴調先生「木村長門守 堪忍袋」
わーい、初めて聞く話。
最初に登場して頭を下げて張扇を叩く音にドキッとするんだけど、話始めると柔らかくてほっとする。
戦うところのシーンなんかのしぐさは実にかっこよくてほれぼれ~。
緩急があってとても楽しかった。

 

さん喬師匠「ちりとてちん
仲入りさん喬師匠の安定感。どんな時でもどんなお客さんでも高座にぐわっと引きつける。すごいなぁ。
におってきそうな「ちりとてちん」。
「なるほど食べ方が難しいんですね。喉から入れたり出したりする」に大笑い。

 

小ゑん師匠「ほっとけない娘」
何度聞いても笑ってしまう。
会社の同期で今ではかなりえらくなった二人がお酒を飲んでいて、一人が娘が仏像めぐりにはまって全然結婚しそうもないと嘆くと、もう一人が「大丈夫だよ。気立てもいいし美人だし」と言った後に、携帯の着信を見て「ああ、大仏か」。
この大仏くんの仏っぽいエピソードがどれも秀逸でおかしくておかしくて。
楽しかった~。

 

南喬師匠「らくだ」
南喬師匠の「らくだ」は初めて!嬉しい!
兄貴分の半次が屑屋さんを脅すセリフがどんどん物騒になっていくのが面白い。
また何度も「勘弁してくださいよ」「窯の蓋が開かないんですよ」と言う屑屋さんの気の弱そうなところ、まじめそうなところが、後から反転する楽しさ。

お酒を勧められた屑屋さんは一杯目から「あれ、これうまい酒ですね」とお酒好きを偲ばせる。
3杯目になるともうじっくり味わい始めてあれこれ話し始める。
最初に勧められて「これはお長屋のみなさんがいらしたときに」と固辞した煮しめも3杯飲むと「それを出さねぇか」「言われなきゃ気が付かねぇ。気が利かねぇんだなぁ」。
最後は「もう今夜は帰らねぇぞ!」。
ほんとに飲むほどにどんどん目の前で酔っぱらっていく屑屋さんが見ていて愛おしくなってくる。

ああ、南喬師匠の落語はいいなぁ。好きだなぁ。
今年はもっともっと南喬師匠の落語、見たいなぁ。