りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

大学教授のように小説を読む方法

 

大学教授のように小説を読む方法[増補新版]

大学教授のように小説を読む方法[増補新版]

 

 ★★★★★

小説好き必読の一冊がパワーアップして再登場!
筋を楽しむだけでなく、深く読み解くために

キリスト教の象徴、性的暗喩、天気や病気の使い方…。小説の筋を楽しむだけでなく、一歩踏み込んで読み解くための27のヒント。

ひと味違った文学の楽しみ方

小説好き・文学部の学生必読の1冊がパワーアップして再登場!
英米文学を読むのに、ギリシアローマ神話、聖書、シェイクスピアの知識は欠かせないといわれる。ではてっとりばやく知識を仕入れればすむかというと、話はそう単純ではない。読者がなにげなく読み流している文章の中にも、それらの要素は象徴やアイロニーとなって潜んでいたりし、見抜くにはコツが必要だ。本書は長年にわたって文学を教えてきた教授が、学生や一般読者のために、そうしたコツを惜しげもなく伝授すべく書いた解説書である。はじめにあげた3項目はもちろん、天気や病気の象徴性、性描写の意味、隠された作者の政治的意図など、象徴やパターンの読み込み方が、豊富な実例に作品のあらすじをまじえ、27章にわたって説明されている。
まるで授業を聞いているような生き生きとした語り口と、時には有名な映画の一場面も例に挙げる親しみやすさから、本書の旧版はアメリカでロングセラーになった。『老人と海』をはじめとするヘミングウェイの作品や、『デイジー・ミラー』、エドガー・アラン・ポーの作品など、おなじみの小説の違った顔が見えてくる1冊。

登場人物に共感したり反感を覚えたり…そういう感情だけで読むのではなくもう少し深い読み方ができるようになりたいなぁと思い読んでみたのだが、聖書、神話、シェイクスピアが腹に入ってないと英米文学を真には理解できないですかそうですかと若干肩を落としつつ…でもテクストを読み解くためのヒントがいっぱいあってためになった。
一生懸命集中して読んだけど、本を読んでいる時に「あ、なんかそういうことが書いてあったな」と時々取り出して確認するべき本だと思う。

言い切ったかと思えば「文学に絶対〇〇はない!」と言ったり、そういうところも含めて文学部の教授っぽさ満点でそこも楽しかった。

そして読みたい本がたくさん増えてしまった。古典も読まなきゃ!