りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

雲助の会

1/30(木)、赤坂会館で行われた「雲助の会」に行ってきた。
 
・ぐんま「権助魚」
・雲助「徳ちゃん」
~仲入り~
・雲助「品川心中」
 
ぐんまさん「権助魚」
出囃子が鳴って間違った扉から出てくるぐんまさんに大笑い。
高座に上がって「わかります。わかってますよ。みなさんの気持ちは伝わってきますよ。”え?ぐんま?大丈夫なの?”…よっぽど他の前座がいなかったんでしょうか(笑)。でも大丈夫です。私だってわきまえてますから。古典やります。まさかここで新作なんてやりません」
インフルエンザに気を付けてくださいと言った後に「あと一つみなさまに気を付けていただきたいことが」と、銭湯に行ってタイガージェットシーン似のインド人に気に入られてしまった、という話。
これがもうおかしくておかしくて大爆笑。
雲さまファンのお客さんの心もがっちり掴んですばらしい~。いやでも雲さまのお客さんって「おれはめったなことじゃ笑わねぇよ」というような雰囲気じゃないんだよな。なんかとっても明るくて面白好きな雰囲気。居心地がいい。
 
まくらから噺に入ったんだけど、なんかぎくしゃくしていて笑いが起きると、「あれ?へんだな?あれ?…新作に頭を侵されてて古典のまくらの入り方がわからなくなっちゃった」。
…ぶわははは。
権助魚」、おかみさんが無駄に色っぽくて(笑)面白い。なんとなく会話はぎくしゃくした感じもちょっとあったけど、でもちゃんと古典。
でも時々「群馬ネタ」を入れてくるのがおかしい。
あとまくらで喋っていたインド人の歌と踊りが盛り込まれてたのも面白かった。

雲助師匠「徳ちゃん」
お客様から時々言われることがあります。「雲助さんが吉原に行ってた時はどうでした?」
私が10歳の時に吉原はなくなりましたからどんなませたガキだったからといってさすがに行ってません。
でも私が噺家になったばかりの頃は今みたいにソープランドばかりじゃなく、昔の建物をそのまま「旅館」として使ってるお店もあって、まだ風情も残ってました。
勉強のために通いましたが…と言ってそのころの思い出をあれこれ。これがとっても楽しい。
噺家だということがいつからかバレて、通りかかると「噺家!今日も泊っていきなよ!」と声をかけられるように。
「今日は金がねぇんだよ」と言うと「いいよ。あるだけで」。
おお、これが「なじみ」になるっていうことか、とちょっと嬉しくなって上がると、普通の部屋じゃなくて布団や座布団なんかが置いてある部屋に通された。そこではおかみが座布団カバーにアイロンをかけていて「これやってくれたら今日はタダでいいよ」。
さすがにアイロンは断りました、に大笑い。
そんなまくらから「徳ちゃん」。雲助師匠の「徳ちゃん」は初めて!うれしい~。大好きな噺。
 
笑ったのは花魁を見立てる時に最初「その真ん中にある白いの!」「これは…白い瀬戸物ですよ、お客さんいやだなぁ。花魁はこの奥にある黒い方ですよ」「え?そこでわだかまってるのが花魁?」。
わだかまってる…ぶわはははは!!最高。
花魁が芋をかじりながらやってきて、それをぺっ!と吐き出したり、「おめぇ芸人け?おら、芸人好きだ。やわらけぇ手ぇして…ええなぁ」と言って、ぶちゅっ。それを「うわっ!」と手で押さえるしぐさのおかしさ。
言葉の選び方や細部がおかしくて最高だった。笑った笑った。
 
雲助師匠「品川心中」
花魁が色っぽくてでもちゃっかりしていて、善さんがおまぬけでお人好しで、二人の様子や品川の海が目に浮かんでくる。
海から上がった善さんに犬が吠えかかってくるところがすごくおかしくて(雲助師匠の顔!)大爆笑。
夜中に訪ねて行った親分の家のドタバタにも大笑い。
後半の仕返し部分も好きなので通しで聴けて嬉しかった~。