りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

昼八ツ落語会

9/15(日)、UNA galleryで行われた「昼八ツ落語会」に行ってきた。

・さん助 ご挨拶
・さん助「動物園」
・さん助「めがね泥」


さん助師匠 ご挨拶
鈴本8月下席はご来場いただいてありがとうございます、とさん助師匠。
私の田舎からも日曜日にバスをチャーターして30名近く来てくれました。
本当にありがたかったんですが、親が呼んでくれたのでかなりの高齢者。
到着は16:30頃ということだったので、終演後よりその時にお礼に伺って写真を撮ったりしようと思ってました。
一人一人に挨拶する時間はないだろうと思って親から名前を聞いて礼状を用意して渡そうと思って、これは我ながらいい考えだと思ったんですが。
バスに入って名前を呼んだんですが誰も手を挙げてくれない。マイクを借りてみたんですけどこれでもだめ。なので名前を呼びながら一番後ろまで行くとようやく後ろの方が手を挙げてくれた。で、渡したんですが、これが別の人。で、次の名前を呼ぶとまたなかなか手が挙がらない。「あ、おれだ」と手が挙がったんで渡すとこれもまた別人。
こんなことをやっていたら30分かかちゃった。
で、バスから降りて撮影ってことになったんですが、これがまた降りるのに時間がかかるし勝手にトイレに行こうとするしまたここでも時間がかかり…。大変でした。でもほんとにありがたかったです。

…それから最終日に「七度狐」をやって、それまでノリノリだったお客さんを引かせてしまった、という話。
げらげら笑うと「今笑った方はその場にいた方だと思いますが。私そういえば真打の披露興行の時も千秋楽…国立のトリの時に”家見舞い”をやってしまってお客さんにドン引きされまして…あとで師匠に怒られました。”お前ねぇ、こういうときに家見舞はないよ”って」。

…ぶわはははは。そんなこともありましたね(笑)。


さん助師匠「動物園」
これは二ツ目になったばかりの頃に教わってそれから2回ほどやって塩漬けにしていた噺です…本当に久しぶりにやるので緊張してます、大きな噺です、というまくらから「動物園」。え?大きな噺?
これがまた始まり方がなんかいつも聞いてる「動物園」と違う。なにがどうっていうのはよく覚えてないんだけど。
「お前は長い付き合いだから知ってると思うけど、俺、頭悪いんだよ」「かといって身体も強くない。虚弱体質。」「で月収百万円ほしい」
言われた友達が「そんな仕事あるわけねぇだろう!」と言った後に「あったわ。あったあった。他の人に取られるのは悔しいから早速行こう」。
連れていかれたところにいたのが怪しいおじさん。妙にハイテンションで…き、気持ち悪い(笑)。

で、そのおじさんがライオンのやり方をレクチャーするんだけど、これが…下手(笑)!えええ?なんか変じゃない?そのしぐさ。ぶわははははは。
さらに無理やり毛皮を着せられた男、檻の中に閉じ込められちゃう!「ライオンの気持ちになっていただかないと。一度家に帰ってしまうとライオンの気持ちがいったん消えちゃいますから」。

珍獣動物園が開演して口上があって幕が上がるときの歌がまた…!!え?あがた森魚?もうさん助師匠のおずおずした歌声、たまらん(笑)。
一生懸命「がおーがおーーー」やるのも…ほんとに勢いがあって…やりながら「こういう小さい会場でやる噺じゃなかったな」「よくトリとれたな」つぶやくのがおかしい。

聞き飽きた噺なのに本当におかしくて楽しかった!へんてこりんな「動物園」、笑ったー。


さん助師匠「めがね泥」
新米泥棒を呼びつけて親分があれこれ話をするんだけど、「お前この近所の情報に詳しいか」と聞くと新米は「得意中の得意っす。どこの夫婦が不倫してるとか離婚しそうだとか全部耳に入ってます!」。
それじゃ頼もしいと「札を持っていそうな家はどこだ」と聞くんだけど、これがもうどれもとんちんかん。しかも場所を説明するのに必ず焼き芋屋が基準。もうこれがおかしいおかしい。
そして近所の道具屋に盗みに入ろうと親分、中堅の子分、新米の三人で出かけて行って、中を覗き込むのだが…。

めったに聞くことのない噺。生で聞いたことがあったのは一之輔師匠だけ。
すごくばかばかしくて楽しい!!
これはこれから寄席でたくさんかけてほしいな。

あーーー楽しかった。この会では普段めったにやらない噺をやることが多くて嬉しい。満足~。