りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

五街道雲助一門会

7/31(水)、鈴本演芸場で行われた「五街道雲助一門会」に行ってきた。

・こはく「子ほめ」
・龍玉「首ったけ」
・馬石「居残り佐平次
~仲入り~
・白酒「徳ちゃん」
・雲助「藁人形」

龍玉師匠「首ったけ」

はんちゃんのぐずぐず…から始まって、徐々にボルテージが上がっていくのがとてもリアル。
それだけに店を飛び出して「あーどうしよう」となってから、隣の店で若い衆にうまいことおだてられて花魁にお世辞を言われて…まさに捨てる神あれば拾う神あり。
次の朝、嬉しくって向かいの紅梅に向かって「やーい!」って声をかける大人げなさ。

何日かして吉原が火事になって、なじみの花魁を助けようとお歯黒土手まで来た男たちが、気の抜けきった花魁たちの逃げ惑う姿に助ける気がなくなるのもばかばかしくて面白い。
かーっ、本気だしたね、龍玉師匠。本気の龍玉師匠は本当にかっこいい!
この時点で、今日の一門会はすごいことになりそうな予感。わくわく。


馬石師匠「居残り佐平次
出る前に龍玉と話をしたら「おれのは短いっすよ」って言ってたんですけどたっぷり30分ありましたね、と馬石師匠。
居残り佐平次」 、馬石師匠らしい 佐平次でとってもチャーミング。
これなら確かに呼びたくなる(笑)。
時間の関係かしゃべりのスピードがアップしていて、それもすごいなぁと思った。
明るく軽くて楽しい「居残り」。
サゲが独自に変わっていたのも面白かった。


白酒師匠「徳ちゃん」
徳ちゃんが達観していて妙にポジティブなのがおかしい。
って、徳ちゃん自身はしゃべらないんだけど、もう一人の方が「え?安いからいいよ?そうか」「え?仕方ないよ、1円60銭だもの?…徳ちゃん、詩人だね」などのセリフ。
芋をかじりながら出てくる花魁が、部屋に入る直前に芋をぺっ!!と吐き出すのがすごくおかしい。
「おらぁ芸人さん好きだ」と迫ってくる花魁の迫力とかわいらしさよ。
楽しかった~。


雲助師匠「藁人形」
初めて聴く噺。

前半はおくまの悪女ぶり。
後半はもともとは悪かったという西念の鬼気迫る恨み。
そして芝居でぐっと盛り上げたあとに、落語らしいサゲ。
素晴らしかった。
最後に弟子を全員呼んで並んだのもかっこよかったなぁ。ほんとにすごい一門。
そして雲助師匠がトリだとそこに向かって全員がぐっと集中していく感じで、すごく良かった。
また鈴本で一門会、やってほしい。その時はぜひこの並びで。