りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

小んぶにだっこ

1/15(火)、落語協会で行われた「小んぶにだっこ」に行ってきた。

・小んぶ「権助提灯」
~仲入り~
・小んぶ「五人廻し」


小んぶさん「権助提灯」
晦日にインフルエンザを発症しまして、と小んぶさん。
さん喬一門では毎年大晦日には師匠のお宅に伺って正月の準備をする。
自分は10番弟子で下にはやなぎというかわいい…んだからかわいくないんだかわからない弟弟子が一人いるだけなので、つまりは下っ端。一番たくさん働かなきゃいけない立場。
毎年この時期「一度でいいからインフルになってみたい。インフルになって休みたい」と思っていたら、なんと今年その夢がかなってしまった。
30日の夜に具合が悪くて風邪薬を飲んで寝たのだが次の日起きると前の日よりもっと具合が悪くなっていて熱が38.5度。
これはもしかするとインフルかも?と思い師匠宅に電話して「病院に行って検査してから行きます」。
晦日だったので近所の病院は休診。バスで開いている病院に行ったのだがさすがに混んでいる。
ようやく自分の番になりインフルの検査。こよりみたいのを看護婦さんが鼻の中に入れてきた。「ごめんね、ごめんね」言いながら。
で、それをリトマス試験紙みたいのに浸してしばらくするとお医者さんが「ほら、みて。A型にうっすら線が浮き出てるでしょ」。
自分としてはもうその線を上からなぞって太くしたいぐらい!
インフルとわかったとたん感染力が強いから裏口から帰るように言われてゴミ置き場を通ってこそこそと帰宅。
家でリレンザを吸入したんだけど、お医者さんから説明を受けてた時が具合が悪いピークだったのでちゃんと説明を聞けておらず、トントンする前に開封しちゃったので粉がお盆の上に吹き出してしまったのを、あかんあかん!と必死に吸入。まるで麻薬患者のよう…。
師匠宅に「インフルでした」と連絡して寝たんだけど、薬や痛み止めのおかげで熱は早めに下がり具合も悪くなくなった。
それでも熱が下がった後2,3日は誰とも接触するなと言われていたので仕方なく家に籠る。
普段どちらかというと人付き合いが得意な方ではないのに誰にも会っちゃいけないと言われると無性に会いたくなり他にすることもないので師匠宅に電話。「で、どうっすか?」。
師匠宅の方でもいうこともないらしく「で、どうなの?」。
毎日電話してはお互いに「どうっすか」「どうなの?」そんな会話。

…ぶわはははは。
なんかおかしい~。
「あとなんかあったっけな」と思い出しながら、テレビ収録があった話や合コンに行った話。
2回しか合コンに行ったことがないという小んぶさん。
一回目の時、相手側の女性がなぜか男たち(全員噺家)のことを「メンズ」と呼んできた、というのにも笑ったけど、二回目の合コンでは相手の3人の女性のうち一人は欠席、一人は2時間遅れてやってきて、最初からいた一人は2時間遅れの子のおかあさん、っていうのにも笑った。
あー楽しい。

そんなながいまくらから「権助提灯」。
風が強いから妾のところに行ってあげれば?と言い出す正妻がすでに腹に一物ある感じ。最初から試すつもり…というより、最初から締め出すつもり?ぐらいの感じ。
権助と聞いて旦那が「あいつきらい」と言うのもおかしいし、かといってほかの奉公人を起こすのはさすがにと思い「いいよ、権助で」と諦める感じも小んぶさんらしくておかしい。
権助は傍若無人で毒舌でこの状況を楽しんでる。
笑ったのは妾宅に最初に行ったとき、旦那が泊まると言うとお妾さんが「今日は一人でいたいの」。
…ぶわはははは!!おかしすぎる!なにそれ!
そう言われて旦那が「あ、ああ…そうか、そういう日もあるよね」と引き下がるのがおかしいし、権助が「銭っこやってんだろ?なのに帰れって!」と喜ぶのもおかしい。
戸の叩き方とかちょっと変?なところもあったけど、小んぶさんらしくて楽しかった。


小んぶさん「五人廻し」
2番目の「〇〇でげすよ」の人がすごくおかしい。
そして4人目のセリフで「3人、4人と結構巻いてる」「インフルエンザの話とかしてる場合じゃなかった」に大笑い!
5人廻せずに4人弱廻し?ぶわははは。

楽しかったー。やっぱりいいな、小んぶさんは。