りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

最初の悪い男

 

最初の悪い男 (新潮クレスト・ブックス)

最初の悪い男 (新潮クレスト・ブックス)

 

 ★★★★★

43歳独身のシェリルは職場の年上男に片想いしながら、孤独な箱庭的小宇宙からなる快適生活を謳歌。9歳のときに出会い生き別れとなった運命の赤ん坊、クベルコ・ボンディとの再会を夢みる妄想がちな日々は、上司の娘が転がり込んできたことにより一変。衛生観念ゼロ、美人で巨乳で足の臭い20歳のクリーだ。水と油のふたりの共同生活が臨界点をむかえたとき―。幾重にもからみあった人々の網の目がこの世に紡ぎだした奇跡。ミランダ・ジュライ、待望の初長篇。 

最初の方はあまりに痛々しくて読んでいてしんどくて、ほんとにこれに感動できる?私には合わないかもと思っていたけれど、どんどん感情移入していって最後は涙涙。

今まで自分が得たことのないようなものを得るとそれを失うのが怖くてそのことばかり考えてしまうけれど、失ったとしても全てを奪われるわけではない。
自意識過剰で思い込みが激しい主人公のシェリルのこと、最初は「むり!」と思ったけれど最後は大好きになった。

喪失と再生の物語。確かにアーヴィングにも似た後味があった。
そしてエピローグでまた涙。これ、映画化を意識してる?