りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

名もなき王国

 

名もなき王国

名もなき王国

 

 ★★★★★

売れない小説家の私が若手作家の集まりで出会った、聡明な青年・澤田瞬。彼の伯母が、敬愛する幻想小説家・沢渡晶だと知った私は、瞬の数奇な人生と、伯母が隠遁していた古い屋敷を巡る不可思議な物語に魅了されていく。なぜ、この物語は語られるのか。謎が明かされるラスト8ページで、世界は一変する。深い感動が胸を打つ、至高の“愛”の物語。 

面白かった!最初から最後まで夢中になって読んだ。すごく好き。

フィクションにとりつかれ書くことにとりつかれた人たち。
現実と虚構の境目が曖昧になり、自分自身が曖昧になる。
それは現実が自分の手に余るほど辛いから。こんな現実は受け入れられないから。それに引き換え空想の世界の自由で魅力的なこと。現実逃避と笑えば笑え。想像力があるから私たちは生きていけるのだ。

痛ましい物語だったけれど不思議と読後は爽やかだった。