りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

柳家小はぜ勉強会 其の十

10/13(土)、和光大学ポプリホールで行われた「柳家小はぜ勉強会 其の十」に行ってきた。

・小はぜ「浮世床(将棋、本、戦争ごっこ)」
・小はぜ「目黒のさんま」
~仲入り~
・小はぜ「出来心」

小はぜさん「浮世床(将棋、本、戦争ごっこ)」
前回この会で3席ネタ卸しをしたという小はぜさん。やればできるもんじゃないかと思ったものの、身体は正直。その日の晩に発熱。やはり負担が大きかったらしい。
そしてこんなことを言うといやらしいようですけど、考えてみたらもったいないじゃないですか、ネタ卸ししたものを3席いっぺんにやっちゃうっていうのは。
なので今日はネタ卸しは1席です。


それから「落語心中」に出たという話。
でも出たと言っても違うんです、出演っていうんじゃなくて、例えば登場人物が通るシーンに誰もいないとおかしいじゃないですか。ですからそこに前座の後ろ姿がちらっと映る、その程度です。
なので私はたいていが舞台袖で太鼓を叩いてたりそのポーズをとったりしていたんですけど、撮影所が板の間でしかも座布団が置いてない。そこに直に座って…それが10時始まりで終わったのが夜の10時。修業でした…。

そんなまくらから「浮世床」。
以前は通しでやっていたけど、今回は切り取って。前に聞いた時より冗長なところがなくなって、笑いどころが多くなってる。
きっと結構高座でかけているのかな。


小はぜさん「目黒のさんま」
今日二回目の「目黒のさんま」!
お殿様が初めてさんまを食べるところ。じーっと見つめておそるおそる口に入れてもぐもぐして…おいしくて顔がにこっとするところがかわいい~。
そして恋い焦がれたさんまがつみれの形で出てきた時、「ようやく会えたのう…こんな変わり果てた姿になって」というのに笑った。
楽しかった。


小はぜさん「出来心」
ネタ卸し。ああっ「出来心」。小三治師匠の十八番。小はぜさんは前座で何回小三治師匠の「出来心」を見て来たんだろう、なんてことを思って勝手にじーんとする。いいなぁ、この噺を選ぶところが。

そして小三治師匠の孫弟子らしくもちろん通しで。
まぬけな泥棒のまぬけぶりがかわいい。花色木綿の一つ覚えもいいなぁ。この大家さんとの掛け合いがもっといい間になったらもっと面白いと思う。

小はぜさんの志が見えるような「出来心」だった。これから先が楽しみ。