選んだ孤独はよい孤独
★★
地元から出ないアラサー、女子が怖い高校生、仕事が出来ないあの先輩…誰もが逃れられない「生きづらさ」に寄り添う、人生の切なさとおかしみと共感に満ちた19編。情けなくも愛すべき男たちの「孤独」でつながる物語。「女のリアル」の最高の描き手・山内マリコが「男のリアル」をすくいあげた新たなる傑作!
タイトルがいいし、センスもいいと思うけど、あまり心に響くものはなかったなぁ。
男性の生きづらさが描かれてるとあって期待して読んだけど、うーん…。男として生きていく中で学校や職場で期待される振る舞いとか空気の読み方とかそういうのは書かれていたと思うけど、それだけじゃないよね、とも思う。
全体に流れるやさぐれ感や放りっぱなし感があんまり好みではなかった。軽いのは好きだけどそれともちょっと違う。
そういえば同じ作者の「パリ行ったことないの」も「へー」「それで?」という感想しか持てなかったから、この作者の最近の作品は私にはあまり引っかかるところがないということなのかもしれない。