りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

贋作

 

贋作

贋作

 

 ★★★★★

画学生エリーは画商に騙され、ある資産家秘蔵の17世紀オランダ女流画家の作品の複製画を描く。それは真作とすり替えられ、彼女は贋作製作者となってしまう。真作を盗まれた資産家は探偵を雇い彼女の存在を突き止め、近づいたが……。40年後、過去を封印して美術史家として名をなした彼女が関わる展覧会に、あの時の「贋作」と盗まれた真作の二点が届き、彼女はすべてを告白する覚悟を決める。17世紀の女流画家の人生と、自らの罪を隠して生きてきたエリーの人生が、哀しく美しい絵と織りなす見事な人間ドラマ。 

面白かった!
ミステリーなのかと思ってよんでいたけどミステリーではなかった。

17世紀オランダの女性画家サラの生涯を語るパート、サラの絵の贋作を描いた女子大生エリーと自宅の絵を贋作と置き変えられた資産家のパート、それから彼らの現在のパート。彼らの物語が混じり合うラストが素晴らしく、この物語を読んでよかったとしみじみ。