りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

連雀亭きゃたぴら寄席

6/16(土)、連雀亭きゃたぴら寄席に行ってきた。

・伸べえ「新聞記事」
・鷹治「桃太郎」
・鳳笑「権助魚」
・羽光「私小説落語~思い出のプリクラ編~」


伸べえさん「新聞記事」
こんな私ですからさぞ師匠に怒られてるだろうと思われるみたいですが、あまり怒られたことがありません。めったに怒らない師匠なので。
でも一度怒られたことがあります。
落語会にお供で行った時師匠に「お茶を買ってきて」と頼まれたんです。その時私が「師匠、ホットですかアイスですか」と聞いたら師匠に「ばかやろう!噺家なんだから横文字使うな!」。
慌てて「温かいのがいいですか、冷たいのがいいですか」と言い換えました。
買ってきて師匠に「買ってきました」と渡したら師匠に言われました。「さんきゅー!」。

…ぶわはははは。かわいいっ。伸治師匠の姿が浮かんできて思わず笑顔。

そんなまくらから「新聞記事」。
伸べえさん、滑舌よくないし、うーん…と思っていたんだけど、なんかちょっとしん乃さんっぽい雰囲気があって、時折なんか面白い。おおっ。がんばれ。


鳳笑さん「権助魚」
今話題のドンファン。この間連雀亭に出た時、お客様に「よっ!ドンファン!」って声をかけられました。
私にドンファンの要素なんかありませんよ。お金もないし女にももてないし。
それで聞いたんです、「私のどこがドンファンなんですか」って。そうしたら言われました「腹の中身が」。
覚せい剤
いやいやいや、そんなもの高くて買えませんよ。いやでも昔はヒロポンが合法だったんですよね。

…あの独特のぎょろっとした目でお客さんを引かせるまくら(笑)。
そんなまくらから「権助魚」。

おかみさんが旦那にお供に権助を連れて行ってくれと言うと嫌がる旦那。
「あいつは汚いから嫌だ。お供なら定吉を連れて行く」というと、「定吉には私の用事を言いつけてます。じゃ、〇〇は?」「〇〇はいぼ痔です」。
「うちにはたくさん奉公人がいるんだよ」
「全員いぼ痔です」
「そうか…じゃしょうがない。権助でいいや」

権助と出かけようとすると奉公人が大勢で「いってらっしゃい」「いってらっしゃい」。
それをちらっと見て旦那が「これが全員いぼ痔…」とつぶやくのがおかしかった。

魚屋で魚を買うシーンなく権助が家に帰っていたのでどきっとしたんだけど、時間調整だったみたい。でもそのシーンがないと初めて見る人にはちょっと??かな。

3回目にしてようやく鳳笑さんの落語が見られた!
想像通りなんか変だったけど面白い。とっても好み。ヘンテコだけど巧まぬ面白さがある。アナーキーだけど素直なところもちらり。気になる。もっと見たい。


羽光さん「私小説落語~思い出のプリクラ編~」
連雀亭のクレーム係だという羽光さん。さまざまなクレームが寄せられるそう。お客さんからのクレームかと思ったら、噺家さんからのクレームなのね…。いろいろ大変そう。
そんなまくらから「私小説落語~思い出のプリクラ編~」。
おお、ようやく「私小説落語」に当たったぞ。うれしい。

なかなか痛くて甘酸っぱいリアルな新作。
話しようによっては「きゃーーやめてー」ってなりそうだけど、淡々とした語りと関西弁がその痛恥ずかしさを緩和させる。

面白かった。