りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

柳家はん治一門会 第2回

6/1(金)、多目的サロンレタスで行われた「柳家はん治一門会 第2回」に行ってきた。

・小はだ「道灌」
・はん治「ちはやふる
~仲入り~
・小はぜ「提灯屋」
・はん治「妾馬」


小はださん「道灌」
驚くほど面白い「道灌」。「道灌」がこんなに面白いってどういうこと?
別に特別なクスグリを入れてるとかそういうことはないんだけど、時々はっつぁんが思いのほか素な反応をするのがたまらなくおかしい。タイミングとか表情とか間なのか。
面白い人だなぁ小はださん。まじめで素朴なだけじゃない天然な面白さがにじみ出てる。


はん治師匠「ちはやふる
一門でとべ動物園に白くまピース君を見に行った、というはん治師匠。
ずいぶん前にNHKのドキュメンタリーで母熊に育児放棄された白くまということでピースくんの紹介があって、それを見ていたく感動した小三治師匠。柳句会で行ったり個人で行ったり…子ぐま時代から何回か行っているのだが、「弟子にも見せたい」というので、一門で毎月2万円ずつ積み立てをして行くことに。
行くことについては賛否両論あったのだが師匠が行きたいというのだから行くしかない。
特に思い入れのない人間からすれば、実際に見ても「ただのくまじゃねぇか」という感想しかないが、ピースくんを育てた飼育係の方が解説をしてくれたりして、師匠はとても喜んでいて、なんだかんだいって私たちもとても楽しかった。
夜は旅館に芸者衆を呼んで…それもとても楽しかった。あれは月2万の積立じゃとても払いきれない。師匠がかなり多く出してくれたんじゃないか。

あと、動物園から宿に帰ってくる間に、ピースくんをお題に一句作れということで、弟子たちがみんなで作ったのだが、はん治師匠の句は2位を獲得。1位は小八師匠だった。

そんな近況報告から「ちはやふる」。
ひっくり返るほど面白い。二人の会話の抑揚がなんともいえず楽しいんだよなぁ。わかっていても全部笑っちゃう。
やっぱり面白いよ、はん治師匠は。
そして古典がいいんだ。寄席でももっと古典をかければいいのになぁ。


小はぜさん「提灯屋」
この会では師匠の前で落語をやることになるのですごく緊張する、と言う小はぜさん。
前座の頃は毎日のように師匠の前に上がるのでそのうち麻痺してくるんですね。でも二ツ目になってそういうこともなくなったので、今すごく嫌ですね…なんか試験うけてるみたい。

…その言葉通り、かなり緊張気味なご様子。がんばれ~。

かける噺もあらかじめ決められていたみたい?で、ちょっとかけたくなさそう?な感じがちょっとあったかな。
そんなまくらから「提灯屋」。

ほんとに小はぜさんは難しい噺が好きよねぇ。
正直、ちょっとこう…弾けきれない感じがあってもやっとしたかな。でも二ツ目になって1年半の小はぜさん。まだまだ発展途上ということで、よいのでは。


はん治師匠「妾馬」
八五郎がそんなに柄が悪くなく、口の悪い職人って感じ。
軽くて笑いどころが多くてとっても楽しい「妾馬」。だけど優しさがにじんでいて、いいなぁ…。
おつるを見つけて「おつるじゃねぇか」と声をかけて「これ!」と怒られた時に、「え?だっておつるでしょ、あれ。違うの?おつるだよな?俺の妹だよな」。
おつるがうなづくのを見て「あーーよかった。違うって言われたらどうしようかと思った」。
すごくはん治師匠らしくてあたたかい「妾馬」。よかったー。