りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

神楽坂トンボロ落語会

5/24(木)、神楽坂トンボロで行われた「神楽坂トンボロ落語会」に行ってきた。
さん光さん目当てで行ってみたんだけど、なかなかおしゃれな空間。そしてお客さんいっぱい。
ドリンク付き1500円のドリンクにビールが入ってるのが嬉しい!


・柳若、さん光、しん乃 トーク
・さん光「まんじゅうこわい
・柳若「お菊の皿
~仲入り~
・しん乃「弥次郎」


柳若さん、さん光さん、しん乃さん トーク
3人そろってのトーク
しん乃さんが師匠のお宅から直接来たとのことで、師匠に稽古をつけていただいて、そのあと師匠のお宝を拝見しながらのおしゃべりタイム。稽古が10分、トークが5時間だったそうで、出てきたお宝(いろんな師匠の手ぬぐい、寄席のポスター、プログラムなど)をいただいてきたのでそれを会の後にお客様にプレゼントします、と。
ぐだぐだのトークだったけど、ゆるーい雰囲気で楽しかった。


さん光さん「まんじゅうこわい
こちらの会はトリをまわしっこしているらしく、前回さん光さんがトリだったので今回は開口一番。くーーーー(悔し涙)。
この間の「福岡から来ました。」で聞いた、お尻のまくら、そして「注射が怖い」からの「まんじゅうこわい」。

最初にあれが怖いこれが怖いと言いあう男たちの楽しさ。
そしてまんじゅうをおいしそうに食べるなぁ~。思わずごくり。
こういう軽い噺が楽しいっていいなー。でもまださん光さんのたっぷりも見てみたいぞー。(最近こればっか言ってる)


柳若さん「お菊の皿
さん光さんの噺を受けて、自分は特に怖いものがないかなぁ、と柳若さん。
注射が怖いと言えば、先輩の伸三さんは大変な先端恐怖症でやっぱり注射が大嫌い。師匠から「お前の苦手なことをやってこい」と言われて献血に行くことにしたのだが、一人じゃ怖いから付いてきてくれと言われて、柳若さんと宮治さんも付いて行った。
献血の前に血液検査。この注射がどうしても怖くて受けられない伸三さん。ためらううちに待ち行列が長くなり迷惑だからといったん後ろにまわり…を4回繰り返した挙句「やっぱり無理だわ」。
宮治さんは血液検査の結果、あなたの血はダメと断られ、結局柳若さんが一人献血して帰ってきた。
なんだったんだ、あれは。

それから霊が見える小痴楽さん。一緒に旅の仕事に行くと温泉に入るなり「あー、あそこに(霊が)いるなぁ…」。
そんなことを言われたら、入ってる間怖いのなんの…。

そんなまくらから「お菊の皿」。
お菊さんがなかなかに投げやりで気だるそうで面白い。
でも私はこれ、フツウにやるほうが面白いと思うんだなー。


しん乃さん「弥次郎」
前座時代、しょっちゅう悪夢を見た。
まっくらな高座で高座返しをしないといけないとか、琴を置かないといけないんだけど間違えて裏返しにおいてしまったとか、知らない色物の先生がいらして誰からも紹介してもらえず名前がわからないとか、盛大に遅刻とか。
ニツ目になってからも何度か見てそのたびに「あ、もう前座じゃないんだ。よかった!」と思い、それを繰り返すうちにいつしかその夢を見なくなったのだが。
このたび、また前座に戻り、この悪夢が復活。最近またよく見るようになった。
あとよく見るのは宝塚のオーディションの夢。声が出ないとか、年をごまかさなきゃいけないとか。…もうこの年で受けれるわけもないんだけど、いまだに見る。まだ宝塚を落ちたことから立ち直れてない。
そして前座に逆戻りした自分のことをいまだに「あねさん」と呼んでくれるのがこの二人。
私が前座に戻ったとたんに今までと打って変わって虫けらみたいに扱う人もいるので…。

そんなまくらから「今日稽古をつけてもらったばかりの噺」「かなり危ないけど、しっかりした先輩が後ろに二人控えているので」と言って「弥次郎」。
ふにゃふにゃした落語で、途中しっちゃかめっちゃかになったりしながらも、ものすごい熱演。飛び跳ねたりして息が上がるのがおかしい。
心配しながら、えええ?そそそれはと思いながら、それでも思わず「ぶわははは!」と吹き出すこと数回。

なんだろうなーこの方のなんともいえない面白さは。得難いキャラクターだなぁ。
前の師匠との間に何があったかわからないけど、こうやってまた落語家として活動できるようになってよかった。
そういう意味でも協会がいくつかあるっていうのはいいと思うんだなー。
なんでも一つにすればいいってもんじゃない。