りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

第361回三遊亭圓橘の会

3/24(土)、深川東京モダン館で行われた「第361回三遊亭圓橘の会」に行ってきた。
一度も見たことのない師匠なのだが、どなたかのブログで見てきっと好きに違いないと思いずっと見たいと思っていた。ちょうどこんな会を見つけたので行ってみた。

・まん坊「生兵法」
・圓橘「お若伊之助」
~仲入り~
・圓橘「塩原多助一代記 孝子計らず実父に遭ふ」


まん坊さん「生兵法」
萬橘師匠のお弟子さん。
初めて聴く噺だった。
男二人が往来で話をしているとそこへ通りかかったのが若旦那。なんでも最近剣術の稽古に夢中で「先生」と呼ばないと返事をしないらしい。
「先生」と呼ばれて近づいてきた若旦那。二人がおだてると「剣を自分の顔の前にかざして集中すると自分の姿が見えなくなる」術や、「胸倉を掴まれても自分の親指と人差し指だけで払いのける」術をお見せしましょうとやってみるのだが、ことごとくだめで…。

難しい噺に挑戦してえらいなー。ちゃんと面白かった。


圓橘師匠「お若伊之助」
私が好きな女優は原節子とマリリンモンロー。全くタイプが違っていて節操のなさが表れてますけど、この二人の結婚観がまた違っていて面白い。
原節子はインタビューで言っているんですが「結婚するなら貧乏で志のある人がいい」。
それを読んだときは、「俺だ!」と喜んだのですが…。
対してマリリンモンローは新婚旅行から帰ってくるなり別の男と結婚したり、かなりスキャンダラス。それでも彼女がケネディ大統領の誕生日に「ハッピーバースディ」を歌ったシーンなんかはもう実に色っぽくて多感な頃にあれを見て…。
なんていう話のあと、昔の美人の条件を詳しく話して、そんなまくらから「お若伊之助」。

間に入って行ったり来たりする頭がこざっぱりしていて楽しい。清廉潔白、腹になにもないのが伝わってくる。
一方、お若と伊之助には色気があって、どきどきする。
この摩訶不思議な噺を淡々と…でも色っぽく…面白く、軽くされていて、うひゃーー。やっぱり思った通り、とても好きなタイプの噺家さん!と嬉しくなる。わーい。


圓橘師匠「塩原多助一代記 孝子計らず実父に遭ふ」
圓朝作の「塩原多助一代記」を速記から起こして連続ものでかけられているそう。今回はその二回目。

今回は結構重くて力の入るところで…なので一席目は軽くのつもりだったんですが、思いのほか力が入ってしまって長くなってしまいまして、今後悔しています、と圓橘師匠。
圓朝の作った小噺もしてくださったんだけど、サゲの意味がわからずポカン。「お分かりいただけなかったようですね」と説明してくださってようやく「おおっ!」と。
「こういうのは説明すると野暮になっちゃうんですけどね」と言いつつ、とっても親切できゅん。

そんなまくらから「塩原多助一代記 孝子計らず実父に遭ふ」。
江戸へ出てきた多助だが助けてくれる身寄りもいなくなり万策尽きて昌平橋から身をなげようとしているところを炭屋の山口屋善右衛門に助けられる。
山口屋は命の恩人だからということで、寝る間も惜しんで献身的に働く多助。主や店の者からの評判も高く重宝がられる。
ある日多助が御屋敷に炭を届けに行くと、そこで実父の宛名が書いてある包みを目にする。思わず多助がご新造に「これは…」と声をかけると、なんとそのご新造こそ多助の実母。名乗りをあげて話をしかけたところに男がやってきて母とともにいなくなってしまう。
扉越しに話をするとその男こそ実父の角右衛門。事情は何も知らぬまま、多助が上州を出て行ってしまったことを怒り、そんな者と話をすることはできない、と言う。

事情を説明したくてもそれを言うと角右衛門の身内を悪く言うことになると思い話すことができない多助。
多助が金を貯めて塩原家を再び立て直すことができたら会ってやるという父の言葉に、もっと一生懸命仕事をして金を貯めようと誓う多助だった。

…こうやって速記本を読み解いて連続で噺をされているということに驚くなぁ。しかも毎月…。大変やで…。
土曜日は結構予定が入ってしまうことが多いんだけど、できるだけ行きたいなぁ、この会も。