りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

第139回練馬区民寄席~小三治・一朝~

11/16(木)、練馬文化センター小ホールで行われた「第139回練馬区民寄席~小三治・一朝~」に行ってきた。


・小多け「たらちね」
・小八「噺家の夢」
・一朝「天災」
~仲入り~
・小菊 粋曲
小三治「公園の手品師」~「出来心」


一朝師匠「天災」
大好きな「天災」を大好きな師匠で聴ける幸せ。
どんなに乱暴でぞんざいな口をきいても、まるっきり腹にないことが伝わってくるので、聞いていてからっと明るい。
「なにぉー?」なんていうのも、ただただおかしい。

大家さんに先生に会いに行けと言われて「なんだかよくわかんねぇけどわかったよ」と出かけていき、先生の話にもいちいちまぜっかえしたりしていたのに、「天災」と聞いてストンと腹に落ちて「いいことおせぇてもらっちゃった!」とご機嫌で帰っていく江戸っ子のかわいらしさよ。

そのあと真似してことごとくめちゃくちゃになるのがもう楽しい楽しい。
いやぁ…素敵だった。一朝師匠、大好きだ。


小三治師匠「公園の手品師」~「出来心」
今年の夏が変だったからもう冬は来ないんじゃないかとおもったけど急に寒くなってどうやら冬が来るらしい。
イチョウの葉が黄色くなって散り始めるとこの歌を歌いたくなる。
といって「公園の手品師」。
1番をうたって拍手が起きると「まだ早い。二番がある」と笑わせて、「何も二番まで歌うことはないか」と言ったかと思うと、やはりまた歌い始める。
フランク永井さんにこの歌が好きだと言ったら涙をぽろりと流された、という話から、「でもあの人は胡散臭い人だった」と言ってフランク永井さんの話になるのかなぁと思ったら「胡散臭いと言ったら政治家」と政治の話になったり…。
今日もまくらたっぷりだね!と思っていたら、わりとあっさりやめてどろぼうのまくらから「出来心」。

わーー、「出来心」久しぶり。しかも通しって!
小三治師匠がされる噺の中で一二を争うぐらい好きな噺なのでうれしい!

呑気な泥棒は空き巣に入っても羊羹食べたり雑炊食べたり。足音がして「まずい!なんとかしなきゃ」と言いながら、雑炊をもう一匙すするのがおかしい。
泥棒に入られたと気付いた八が「あー大変…でもなんでもねぇな。家にはなんにもねぇんだから」と言って、「そうだ、店賃を持って行かれたことにしよう。おーやさーん。おーやさーん。あっしのところに泥棒がはいりやした。おーやさんてばよー。泥棒おーやー」
当たり前のセリフだけで思わず吹き出してしまう調子のよさ。たのしい!

大家さんが「盗られたものを言え」といって八つぁんが一つ覚えの「花色木綿」をなんにでもつけちゃうのがおかしいし、それに対して「そんなもんに裏が付くか」「なんか言ってるよ」と適当にかわす大家さんにいつもじーんときてしまう。

楽しかった~。いいもの見た~。満足満足。