りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

第5回・夏丸谷中慕情

11/3(金)、Chi_zu2号店で行われた第5回・夏丸谷中慕情に行ってきた。


・しん乃「レビューラヴレター
・夏丸「風の神送り」
~仲入り~
・夏丸「表札」
・夏丸・しん乃「対談」


しん乃さん「レビューラヴレター
いきなりものすごい本格的に歌い始めたのでびっくり。ななななにこれ?日るねちゃん、もといしん乃さんってこういう芸風だったっけ?
夏丸さんに歌うように言われたと言っていたけど、しん乃さん、実はものすごい宝塚ファン。入りたくて目指していたというのも知らなかったし、その傷が最近になってようやく癒えた、というのも知らなかった(笑)。

芸協噺で「ラブレター」って聞いたことがあるけど、これはその宝塚版なのかな。
まーぶっとんでて、でもすっごくおかしくて、ひっくり返るほど笑った。
廃業してからもう一度別の協会で入門しなおすことについてはいろいろ意見はあるだろうけど、とにかくこんなにのびのびして楽しそうな姿を見られたのは嬉しかった!

夏丸さん「風の神送り」
「風の神送り」とは渋い!私この噺、今松師匠と小満ん師匠でしか聞いたことがないよ。今松、小満ん、夏丸って…(笑)!
夏丸さんの語りって、淡々としている中にすごいバカバカしさがあって、そのギャップがまたすごく自然で無理がないのが魅力。
不思議な人だなぁ…。すごく繊細な部分とふてぶてしい部分が見え隠れしていて、このバランスが絶妙だ。
風の神送りも、最後の部分で「なんだチミは」っていきなりドリフになるのがもうツボで。笑った笑った。
楽しかった。


夏丸さん「表札」
この間、池袋演芸場で途中から聞いたんだった、この噺。
その師匠のより百倍面白かった。

仕送りしてくれてる父親に内緒で大学を辞め就職して結婚もして子どもも3年の間に4人も作ってしまった男。
その父が田舎から訪ねてくるのでどうしようとアパートの隣の部屋に住む童話作家の男を訪ねると、それなら自分の部屋を使いなさい、と言う。
父親を隣の部屋で迎えてあれこれ話をしていると「お前もそろそろ大学卒業を諦めて就職をすれば」と父。「え?おとうさん、私が仕事をした方がいいですか?」
父親の反応を見ながら事実を伝えていく息子…。

どーでもいいようなばかばかしい内容なんだけど、夏丸さんが「え?おとうさん」と繰り返すのがなんかやたらとおかしくて大笑い。
昭和テイストの噺が夏丸さんのクラシカルな風貌に合ってる!楽しかった~。