りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

第6回北とぴあ三遊亭圓馬独演会

10/28(金)、「第6回北とぴあ三遊亭圓馬独演会」に行ってきた。

・馬ん次「芋俵」
・圓馬「猫の災難」
~仲入り~
・小助・小時 太神楽
・圓馬「不動坊」

馬ん次さん「芋俵」
「鯉が高い」の小噺、大好き。泥棒のまくらでこれをされるとそれだけでポイントアップ(笑)。
大きな声でのびのびとした前座さんらしい落語。好きだな。
最後にお辞儀をするタイミングが早過ぎたような気がする。どうでもいいことだけどもう少しためてお辞儀をしたらもっとたくさん拍手ができたのに。


圓馬師匠「猫の災難」

ここ北区はお年寄りに優しい町と圓馬師匠。
なんでもこのホール、一階にパイプオルガンがあって、その演奏を無料で(?)聞くことができる。
パイプオルガンというと演奏されるのはクラシック。それもバッハ。曲はフーガト短調
と言って、圓馬師匠がメロディを口ずさむので大笑い。
この音楽がパイプオルガンで演奏されるとですね。
上の方にこう…羽のついたやつがね…舞い降りてきて…お年寄りを安らかな眠りに…。

…ぶわははは。なにを言い出すかと思ったら。
バカバカしいなぁ!
圓馬師匠のまくらってどう転がっていくか分からないスリルがたまらない。

酒のまくらから「猫の災難」。
テンポがよくて、くまさんに悪気がなくて、兄貴がさっぱりしてて、気持ちいい。
酒を飲んで意地汚くなるくまさんがおかしい。
くまさんが気持ちよくなって歌うところも声が伸びやかでいいなぁ。
そしてなにより酒がうまそう!飲みたくなる~。

小助・小時 大神楽
何度か見てるけど、こういう大きな会場で見るとまた印象が違う。
小時さんの五階茶碗で小助さんが話し始めたら場内から笑い声が。
これが小助さんのツボにはまったらしく、くしゃっと藁ったら笑いが止まらなくなって、見ていておかしいやら心配やら。
小時さんが「早くよこせ」のポーズをとるのが、おかしかった~。
かわいい二人。

 

圓馬師匠「不動坊」
噺家仲間と山登りをしているという圓馬師匠。
体を鍛えなきゃという一心らしいんだけど、先程の小時さんも次回は一緒に登ることになってる。
彼はいつも着物なんだけど、山登りの時はそれだと動きづらいよ。ちゃんとした格好で来てね、と言ってあるけど果たしてどんな格好で来るか。
前も膝が隠れるズボンにリュックで、と連絡してたのに、当日半ズボンニポーチで来た人がいた。
どうも芸人っていうのは人の言うことを聞かないっていうか、メールをちゃんと見ないっていうか、そういうところが面白い。

それからこの日売っていた圓馬珈琲について。
真打に昇進した時に高崎のコーヒー屋さんがお祝いで作ってくれた圓馬珈琲。このたび復刻しました、と。
高崎でこの間、松鯉先生と二人会をした。その時、タクシーで会場入りした松鯉先生が「タクシーの中に携帯を落として来てしまった」と顔面蒼白。
普段何事にも動じない男らしい先生がほんとに絵に描いたみたいにおろおろしている。
ああ、でもタクシーってわかってるなら領収書を見れば電話番号も書いてあるから大丈夫ですよ、と言うと「拙者…そのようなものは受け取らない所存」…っていう松鯉先生の物まねがそっくりでツボにはまってもう大爆笑。最高!

そんなまくらから「不動坊」。
なんと圓馬師匠までが「不動坊」を?!あたしゃどんだけ「不動坊」を呼ぶ女なんだ?
って単なる偶然だろうけど。
そしてやはり演者が違えばまた噺の展開や印象も違うのだ。
とはいえ、南なん師匠の「不動坊」をずっと聞いてるので、ついつい聞き比べてしまう。
いやー、ほんとに南なん師匠のは刈り込めるだけ刈り込んでいるんだなぁ、と思う。

圓馬師匠の「不動坊」、吉さんのお滝さんへの熱い想いがちょっと切羽詰まっていておかしい。
あと、風呂屋ではしゃぐ吉さんの悪口を聞いたとめさんが他の二人にお滝さんと吉さんの婚礼を言うと、他の二人が「しょうがねぇな」と諦めモードなのがなんか拍子抜けでおかしい。
「ま、いいよ。な?」「うん。」って。わははは。

前座の幽霊を吉さんが結構ほんとに怖がってるのも印象的だった。

楽しかった~。
圓馬師匠を二席聴ける幸せ。圓馬珈琲も買えて満足!