りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

末廣亭8月中席昼の部

8/19(土)、末廣亭8月中席昼の部に行ってきた。


・幸七「道灌」
・双葉「たがや」&かっぽれ
・よし乃 太神楽
・希光「犬の目」
・夢花「あくび指南」
チャーリーカンパニー コント
・昇之進「幽霊タクシー」
・遊吉「安兵衛狐」
・真理 漫談
・圓輔「船徳
・伸治「初天神
・今丸 紙切り
・笑遊「祇園祭
~仲入り~
・鯉栄「赤穂義士銘々伝 赤垣源蔵徳利の別れ」
・伸 マジック
・歌春「鮑熨斗」
・遊三「親子酒」
青年団 コント
・圓馬「お化け長屋」


幸七さん「道灌」
「私、立川談幸の弟子で立川幸七と申します。今日が初高座です」の言葉にきゃーー!!
談幸師匠のところに新しくお弟子さんが数名入ったことは知っていたけれど、そのお弟子さんの初高座に遭遇できるとは。感動!
すごく口調がよくてとても初高座とは思えない。テンポがよくてパキっとしていて上手だわ~と思って聞いていたら、途中でちょっとあれ?口ごもって思い出すしぐさ。思わず「がんばれー」と声援。
これからうまくなりそうだなー。楽しみ。


双葉さん「たがや」&かっぽれ
前にあがったコウシさんのことを「すごくうまいし落ち着いててとても初高座とは思えない。口ごもってくれてよかった。そうじゃなかったらうますぎてにくたらしくなっちゃう」。

まくらでお客さんの心をぐっとつかみそうになるんだけどなんとなく強引で中途半端。
噺もこの位置で「たがや」。ええ?ここでやっちゃったらもうあとの師匠できなくなるじゃん…。しかも覚えたてなのかはっきりしないし、そもそも時間的に中途半端。そしてさすがにこれだけじゃ終われないと思ったのか、かっぽれ。これも微妙。うーん…。
うるさいことは言いたくないけど、出る位置とかそこで求められている仕事っていうのがあるのではないかしらん。


希光さん「犬の目」
面白いなぁ、希光さん。「犬の目」も前に見た「うどんや」ほどこなれてない感じはあったけど、この日のお客さんにぴったり合っててすごい盛り上がった。

夢花師匠「あくび指南」
ドビーのまくらに来ていたお子さんたちが大喜び。
落語に入ってからも子どもの笑い声が聞こえてきて、夢花師匠も「すごく小さいお子さんだけが笑ってくれてる…よしあの子のためだけにやろう」とつぶやくほど(笑)。
そのあと「…吉原につーっと行くってぇとなじみの女が」でまた子どもの笑い声。
「おかしいなぁ。吉原がわかるわけないのになぁ…」とつぶやいて「吉原…ディズニーランドに行って」と中途半端に言い換えたのがまたすごくおかしくて。

楽しいなぁ。夢花師匠。最高だ。


遊吉師匠「安兵衛狐」
大好きな師匠。いつものまくらでお辞儀をするしぐさがたまらなくおかしい。
しかも噺に入ってからもこのしぐさを何回もするからおかしくておかしくて。
幽霊の女房も狐の女房も両方ともとってもかわいかった。


圓輔師匠「船徳
不愉快な漫談に毛羽立った心を園輔師匠に静められる。どうどう…。
お詣りに来た二人が船宿を訪れるところから。
この位置でやるから結構あちこち刈り込んであるコンパクト版だったんだけど、楽しかった~。
いろいろ面白いところはたくさんあったんだけど、なにがってもうほんとに船に乗っているようにしか見えない揺れ具合がすごかったな…。素敵な師匠。


伸治師匠「初天神
まくらで自分の家を表現するのに、くねっと女座りするのが色っぽくてたまらなくおかしい。
客席にお子さんが多かったから「初天神」だったのかな。かわいい笑い声があちこちから聞こえて微笑ましかった~。


笑遊師匠「祇園祭
アグレッシブな「祇園祭」。この師匠が出てくるといろんな意味でどきどきしちゃうな。
楽しかった。京都の人のにくたらしいこと(笑)。


鯉栄先生「赤穂義士銘々伝 赤垣源蔵徳利の別れ」
短い時間でざわざわした客席をぐっとひきつけて物語の世界へ引っ張り込んで風のように去って行く。
かっこいい…。鯉栄先生、もっと見たい。

歌春師匠「鮑熨斗」
最近、いつもの漫談だけじゃなくて、落語を聞かせてくれるからうれしい。
ふわふわした歌春師匠のキャラクターと甚兵衛さんが合っていて楽しかった。


圓馬師匠「お化け長屋」
待ってました!の圓馬師匠。
最初の怪談が本当に怖くて、それだけに次に来た江戸っ子にその怪談がまったく通じないのがすごくおかしい。

そして何を言っても「なんだおめぇ、はっきりしねぇやろうだな」「後家だから一人暮らしに決まってるだろう!」と文句ばっかり言ってた男が、泥棒が後家さんの胸元に手を入れたというところで急に食いついてきて「なに?え?胸元に手をって、おっぱい?おっぱいにか?」とにかにかするのがたまらなくおかしい。

楽しかったなぁ、圓馬師匠のトリの芝居。