りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

連雀亭日替わり夜席

5/15(月)、連雀亭日替わり夜席に行ってきた。
小はぜさんの名前があったから行ったんだけど、全員がタイプが違っていてそれぞれに面白くて満足~。これで千円なんて申し訳ないっ!
 
・ふう丈「電気家族」
・小はぜ「やかん泥」
・小辰「夢の酒」
・志獅丸「青菜」
 
ふう丈さん「電気家族」
好きだな、ふう丈さん。無駄に声が大きくてすごく明るくふるまってるけど、ほんとは案外内向的な人なんじゃないかなという気がする。
いつもの「二枚目」のまくらから、今このあたりでやっている神田祭の話。
ちょっと話し出してから「あ、落語には何も関係ないまくらですよ!片棒とか持ってねぇし!」って言ったのがおかしかった。
 
神田祭の御神輿に駆り出された話。
連雀亭に出てるニツ目に声がかかったんだけど、私なんかまさに!うってつけな人材じゃないですか!
何がって…何も考えてなくてパーパーしてるバカ。
で、集まってきたのが見事にそういうバカばかりで。
ってみんな先輩なんで差しさわりがありまくりですけど、今の発言。
 
まずは様子を見ていようっていうことになって見てると、そいやっそいやっ神輿を担いで10メートルほど進むとそこでおろして三々七拍子をやって食べ物をもらってなんか飲んでる。
またそいやっそいやっ担いで10メートルほど行ってまた飲み食い
おいおい!もっと長い距離行かないと!
そう思ったんですけど、いざ自分がやってみてわかった。これはきつい。この状態で長い距離は無理。
 
と言いながら。
イメージとしたら神輿の棒みたいなやつが肩にぐーーーっと食い込むって感じじゃないですか。
それが、私とか一緒に担いだ兄さんとか170~175cmぐらいなんですけど、棒が自分の肩よりちょっと上にあるんですよ。
だから食い込むことなくこう…手を添える?感じ?
なんかずるしてる感じがして、女の子も見てるし、これじゃいかん!と思って無理やりこう食い込ませようと棒をこう…おろしてですね、ぐいーーっと自分の肩に食い込ませるとですね…まわりの人に無駄な負担をかけてしまうという…。
 
…ぶわはははは。
ふう丈さん、おかしい~!!
まくらうまいな!さすが新作派。
「あとから出てくるのはみんな本寸法ですから、私は色物っていう扱いで…軽く聞いてください」と、「電気家族」。
 
彼女にプロポーズしようと言う息子に「それはいいが、うちの家系のことは話したのか?」と父親
なんと彼ら、血液だけじゃなく電流も流れる家系。
「話せるわけないだろ!」と言う息子に「ちゃんと話さなきゃだめだ!」と父。
二人のデートに無理やり乱入してきて…。
 
すごくばかばかしいんだけど、扇子の使い方とか激しいしぐさとかがすごく効いてて面白い。
もうおかしくてげらげら笑い通しだった。
 
小はぜさん「やかん泥」
前にも見たどろぼうのまくらで「お、やかん泥だね」と思ったんだけど、なんかちょっとやりづらそうな?ふう丈さんの新作で調子を崩したのか?
 
とちょっと心配しながら見ていたんだけど、この日の「やかん泥」がすごく面白かった!

なんだろう。親分と一緒に仕事に行けるっていうので子分が喜んでウキウキしてるのがもうすごくかわいくて。
はしゃぎっぷりがまたすごく楽しくて。
小はぜさんがどんどんのってきて、お客さんとの波長もあって…楽しかった!

 
小辰さん「夢の酒」
扇辰師匠のお弟子さんらしいなぁという印象。
丁寧で端正な落語。
お花さんがやきもちを焼いてきぃーーーってなるのがかわいらしい
若旦那が明らか鼻の下伸ばしてるからなぁ(笑)。若奥さんならやきもちやくかも。
 
そして止めに入った大旦那がお花さんの剣幕にどんどん押されていくがおかしい。
夢の中に入ってから、大旦那が出されるお酒を心底楽しみにしているのが面白かった~。
 
志獅丸さん「青菜」
初めて見る噺家さん。志らく師匠のお弟子さんなのか。
なーんにもなかった地元駅にようやく「鳥貴族」ができて、一人でふと飲みたくなり行ってみると満員のお客さん。カウンターに一人通されて大好きなバスケの試合をiPadで見ながらビール。
「おれ貴族?」とつぶやきながらも俯瞰してみるとちょっと寂しい。
そんなまくらから「青菜」。
 
「鳥貴族」で「おれ貴族?」とつぶやきながら飲む志獅丸さんと、お屋敷で感動した旦那の言動をそのまま真似する男が重なってなんともおかしい。
大きな身体だけと、押すだけではなくてちょっと引くところもあるので、そこが楽しくて笑いが起きる。
奥様が青菜があるかどうか確かめにいったん部屋を出るんだけど、これが、奥さんが真似するときに2倍楽しくて大爆笑。このためにそういうふうに作りかえたんだろうか。
とっても楽しい「青菜」だった。