りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

二ツ目勉強会 第298回

1/24(火)、池袋演芸場で行われた「二ツ目勉強会 第298回」に行って来た。
前座の頃から見ていた小はぜさんが二ツ目勉強会デビュー!
今協会のページを見たら、小はぜさんってほんとに私が落語を見始めて間もなく前座になってるんだね。そうかー。じゃ私が好きになった時ってまだほんとに入りたてだったのかー。すごいな。
 
・喬の字「動物園の虎」
・花飛「鹿政談」
・志ん吉「王子の狐」
~仲入り~
・小はぜ「やかん泥」
・朝也「淀五郎」
 
喬の字さん「動物園の虎」
「動物園」じゃなくて「動物園の虎」なんだ。どこが違うんだろう
会社をくびになってからいろんな職業に就いたことをわりと詳しくやったところが?虎?(ぜったい違う)
通常のサゲを言ってから続きがあったけどあれはなんか喬の字さんのいつもの、のような気もする。
 
花飛さん「鹿政談」
前座時代に見て、なんて楽しくなさそうに落語をやる人なんだろうと思った覚えがあったんだけど、ほんとはこんな人だったんだね。
まくらで、幼稚園児のわが子の送り迎えをしているという話。
自分はかゑるさんと仲がよくてしょっちゅう飲んだり遊んだりしているんだけど、最近お迎えに行ったとき先生がため口になってきて、それが進んで園児にしゃべるかけるのと同じような口調になってきた。
なんでだろうと思ってわが子に聞いてみると「いつもお父さんが迎えに来てくれるけどお父さんは昼間何をしてるの?」と聞かれたわが子。「お父さんはいつもかえるちゃんと遊んでる」と答えたらしく、小さい子と同じ扱いになってしまったらしい、と。
 
そんなまくらから「鹿政談」。
どうにか救ってやろうとお奉行様があれこれ言うのに正直にこたえてしまう豆腐屋さん。
「これは鹿じゃなくて犬じゃ」で押し切ってしまうっていうのも強引なお裁きだけど、なんでも正しければいいってもんじゃないよね、こういう精神って大事だよなぁ、とこの噺を聴くといつもおもうのだった。

志ん吉さん「王子の狐」
噺家は、どうにか食えてる。餓死したっていう話は聞かない。
でもつくづく不思議なんです。どうして食えてるんだろうって。うちも。
多分おかみさんが…葉っぱを金に変えたりしてるのかもしれませんね。
そんなまくらから「王子の狐」。

面白い!
なんかすごく表情が豊かだしリズムもいいし安心して聴いていられる。
やっぱり落語って「間」なんだなぁ、って感じる。
さすが志ん橋師匠のお弟子さんだなぁ。好き。
 
小はぜさん「やかん泥」
小はぜさんがこんなに立派になって…うるうる。
なんかかわいいんだ。泥棒の子分が。
ちゃんと仕事しました!って言いながら、「それがばかな話で」って失敗談を話しながら自分でちょっと喜んじゃってたり、親分と一緒に夜中に歩いていてああだこうだと嬉しそうに喋ってたり。
親分に怒られて拗ねて、でも立派なお釜を受け取ったらご機嫌になって、親分がぼそっと「機嫌がなおりやがった」とつぶやくのがおかしい。
 
これからきっと小はぜさんがどんな人なのか…まくらとか噺から見えるようになってくるんだろうなぁ。すごく楽しみ。
 
朝也さん「淀五郎」
おおお、師匠譲りの「淀五郎」。
もちろん一朝師匠と比べるとまだまだ…ではあるけれど、淀五郎の未熟さと團蔵の皮肉なやさしさと仲蔵のきめ細かなやさしさは十分伝わってくる。
きっとこの噺、真打披露目でかける気がする。
朝也さんのお披露目も見に行きたいっ!