りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

末廣亭12月中席昼の部(4日目)

12/14(水)、末廣亭12月中席昼の部に行ってきた。

南なん師匠「お見立て」
先輩師匠から「お前さんたちはかわいそうだね。吉原がなくなっちゃって」と言われたという話から始まったので、お、居残りかなと思っていると、花魁の男のおだて方(「よごれが目立たなくていいよ」が妙におかしい)。
昨日が重たい噺だったからかな、今日はひたすらに軽く明るく「お見立て」。


お茶を目につけると白目が赤くなって泣いてるように見えるよと花魁に教わった喜助。
茶殻を目にこすりつけたその顔をもくべえに向けると「きすけー。おめぇほんとに泣いているのかー」。
「ええ。いつもよりどっさり泣いております」
「顔に茶殻がついてるぞ」
「ええ。あたし泣くと茶殻が出る体質で」
その涙を見たもくべえが「ほーーー。ほーほー。」と泣きだすと、喜助が「あれ?どこかでハトが鳴いてる?」

…ばかだー。
もうほんとにばかばかしくておかしくてしょうがない。

二人で墓参りに行くときに喜助が「ほんとにねぇ。喜瀬川花魁が亡くなったなんて信じられません。あの喜瀬川花魁が。どこかで生きてるような気がします。ピンピンして酒でも飲んでるんじゃないかってあたしはそう思うんです。」と言った後、「何も喜瀬川さんだけが花魁じゃありません。ほかにもいい子いるんですから。あたしがお見立てしましょう」って、サゲにつながる伏線がちょっと張られているんだなー。
 
なんかかわいいんだなぁ、南なん師匠の「お見立て」って。
行きたくないから患ったって言っておくれよーと言う花魁も、無粋でいかにもめんどくさいお客のもくべえ大臣も、右往左往する喜助も、みんなかわいい。
だから他愛無くずっと笑えていられる。幸せ。