末廣亭12月中席昼の部(4日目)
南なん師匠「お見立て」
先輩師匠から「お前さんたちはかわいそうだね。吉原がなくなっち ゃって」と言われたという話から始まったので、お、居残りかなと 思っていると、花魁の男のおだて方(「よごれが目立たなくていい よ」が妙におかしい)。
昨日が重たい噺だったからかな、今日はひたすらに軽く明るく「お 見立て」。
昨日が重たい噺だったからかな、今日はひたすらに軽く明るく「お
お茶を目につけると白目が赤くなって泣いてるように見えるよと花
茶殻を目にこすりつけたその顔をもくべえに向けると「きすけー。
「ええ。いつもよりどっさり泣いております」
「顔に茶殻がついてるぞ」
「ええ。あたし泣くと茶殻が出る体質で」
その涙を見たもくべえが「ほーーー。ほーほー。」と泣きだすと、
…ばかだー。
もうほんとにばかばかしくておかしくてしょうがない。
二人で墓参りに行くときに喜助が「ほんとにねぇ。喜瀬川花魁が亡 くなったなんて信じられません。あの喜瀬川花魁が。どこかで生き てるような気がします。ピンピンして酒でも飲んでるんじゃないかってあたしはそう思うんです 。」と言った後、「何も喜瀬川さんだけが花魁じゃありません。 ほかにもいい子いるんですから。あたしがお見立てしましょう」 って、サゲにつながる伏線がちょっと張られているんだなー。
なんかかわいいんだなぁ、南なん師匠の「お見立て」って。
行きたくないから患ったって言っておくれよーと言う花魁も、無粋 でいかにもめんどくさいお客のもくべえ大臣も、右往左往する喜助 も、みんなかわいい。
だから他愛無くずっと笑えていられる。幸せ。