りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

天使のおもてなし2

10/20(木)、連雀亭で行われた「天使のおもてなし2」に行ってきた。

 

月亭天使「まんじゅう以外ぜんぶ嫌い」
・笑福亭羽光「アニメ小僧」
・瀧川鯉八「長崎」
~仲入り~
・トーク(天使、鯉八、羽光)
月亭天使「ラクゴが町にやったきた」

 

天使さん「まんじゅう以外ぜんぶ嫌い」

初めて見る天使さん。名前とtwitterに流れてきた写真(色白なメガネ女子)からイタイ系の人なのかと思っていたんだけど、実際拝見するとそんなことはなくて、ちょっとほっとする。
自分の大師匠の大師匠に当たるのが米朝師匠なので、米朝師匠から見たら自分は玄孫弟子になる。大変珍しいケースだということで新聞社の取材を受けたこともある。
ちょうどその噂が流れた時に2チャンでも話題になりちょっと炎上しかかったのだが、自分の写真がネットに上がったとたんに鎮火した。もっと炎上していてほしかったのに。

それから今日のゲストの鯉八兄さんは新作を作る自分からしたら憧れの先輩で、アマゾンでDVDも買ったし、一時期は兄さんのまねをしたまくらもしゃべっていたこともある。全然ウケなかったですが。兄さんたちみたいに何もないところから新作を作るのは自分には無理で、古典の改作が多い。

そんなまくらから「まんじゅう以外ぜんぶ嫌い」。
舞妓さんのおねえさん(?)が、女の子たちに好きなものや嫌いなものを聞くのだが、スウェーデン人の女の子は日本語を昔話から覚えたといい、桃太郎の微妙に間違った解釈(桃太郎が猿と犬と雉を奴隷に鬼嫁をやっつける話)をしていたり、怪談が好きという女の子がオチを最初に言って怪談を台無しにしたり…。
最後に出てきたひねくれてる子が「あたしが一番嫌いなのは二股する男と、人の男に手を出す女」「好きなものは…復讐」と言っておねえさんをびびらせる…。

おねえさんの返しが絶妙で楽しい~。こういう噺、好き好き。


羽光さん「アニメ小僧」
羽光さんは初めてかもと思っていたんだけどブログを検索したら談幸師匠のお寿司屋さんの会で見たことがあったし、打ち上げもご一緒したことがあったんだった。記憶力がほんとにないからこうやって残しておくと役に立つなぁ。

どうやらヨゴレキャラらしく?鯉八さんと二人で天使さんの生着替えに喜んだり、Tシャツのにおいを嗅いだりしていたと語り、お客さんを引かせる。ひぃー。
そんなまくらから「アニメ小僧」、コナンやドラえもんエヴァの小ネタがこれでもかと出てきて、そして後半は「四段目」のお話がラピュタとシンクロするという壮大な展開。笑った笑った。

トークコーナー(天使さん、鯉八さん、羽光さん)
3人が高座に上がりトークコーナー。
憧れの天使さんとこうやって一つの楽屋で一緒にいられて嬉しい!と語る鯉八さん、羽光さんなんだけど、「東京はもっと女性噺家さんだっているでしょ」と言われると、「あの人たちは高嶺の花すぎる」「その点天使さんはちょうどいい」って微妙に失礼…。
それを軽くいなす天使さんが素敵でしたわ…。


鯉八さん「長崎」
100歳で祖父が亡くなった、という鯉八さん。 
亡くなるまでプレイボーイで色気のある男だった鯉八さんのおじいちゃん。「長崎」という噺はそんなおじいちゃんとおばあちゃんとのエピソードをもとに作った新作なのか。

この噺を聴くのは二回目だったんだけど、とても好きだ。
ノスタルジックでロマンティックなんだけど鯉八さんらしいシニカルな笑いもあって、鯉八さんのゆったりした語りを聞きながら風景が浮かび上がってくる。
笑えるんだけどちょっとさみしくもあって独特な余韻が残る。

こういう世界を作り出せるってほんとにすごいなぁ。