りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

二ツ目勉強会

7/26(火)、池袋演芸場で行われた二ツ目勉強会に行ってきた。

・市丸「まんじゅうこわい
・日るね「ろくろ首」
・はな平「宿屋の仇討」
・小んぶ「三方一両損
~仲入り~
・歌扇「締め込み」
・喬の字「千両みかん」

日るねさん「ろくろ首」
私、ぼーっとしているんですけど朝はもっとぼーっとしてるんです。
これじゃいけないと思ってコーヒーの粉を買ってきまして、毎朝これを飲んで頭をすっきりさせようと思ったんです。
お湯を沸かして入れようと思って、なんでだかカップのほうじゃなくてコーヒーの入ってる瓶のほうに入れてしまいまして…。蟻の巣みたいに、ぽつぽつぽつって…わかりますかね?
一回で使えなくなってしまいました。みなさんもお気を付けください。

初めて見た日るねさん。噂にたがわずなんかすごいぞ。いろんな意味で。かわいいけど。
そんなまくらから「ろくろ首」。
おそれていたよりは落語はちゃんと落語らしくてほっ…。
時折素に戻るようなところがあってドキドキしたけど、ところどころがなんか面白い。
なんとなくさん助師匠っぽい「ろくろ首」だった。

はな平さん「宿屋の仇討」
旅の仕事の話。
旅に行くときはその地方でしか食べられないものが食べたいと思い食べログで調べてから行く。
会場の近くで星が3.5以上の店。
でも最近の旅の仕事は泊りはめったになくて主催者もできるだけお金を使いたくないんでしょう。とっとと追い返そうとする。
こちらはそのあたりでおいしいものを食べようと思って、調べはついてるんですよ。
なのに会が終わるとすぐに飛行場に連れていかれちゃう。これがつらい。

かと思えば打ち上げに命かけてる主催者さんもいます。
前にお寺で落語会があったとき。
11時半ぐらいから始まって2時間の予定。前半はフツウだったんですけど仲入りになったらお客さんの席にお膳が並べられまして、さらにお酒とコップも。でも中には入れないんです。完全な「おあずけ」状態。
その状態で落語に入ったんですけど、もうみんな目が血走ってきちゃって…。
落語が終わった瞬間、酒が運ばれてきて「かんぱーい」。
それから本堂で飲みはじめどんちゃん騒ぎ。
「こんな場所でこんなに飲んでいいんですか」と住職に聞くと「お釈迦さまもお喜びでしょう」
…ほんとかよ!

1時から始まった宴会が終わったのが夜の0時。
ホテルに帰ったら一緒だった文菊兄さんから電話がかかってきて「飲みなおそう」。
えええ?もう飲みなおす隙間なんかありませんから!そういったものの「大丈夫大丈夫」と言われ2時まで飲んだ。

そんなまくらから「宿屋の仇討」。
まくらも面白かったけど落語もとっても面白い。
メリハリがあってテンポがよくて。
えばってるお武家様に、はしゃぐ江戸っ子3人組に、間に入って右往左往する伊八。
3人のキャラクターが立っていてなんともいえず楽しい。

隣の部屋でうるさがっているのが侍と聞いてしゅんとなった3人組がすぐにそのことを忘れて相撲をとったり「ゲンちゃんは色男」と歌いだしたりするのが楽しくて大笑いだった。

小んぶさん「三方一両損
小んぶさんの「三方一両損は前に小んぶにだっこで聞いたことがある。
確かあの時はシュールな新作をやったあとに「仲直りのしるしに」と言ってやったんだった。わははは。

この噺、あんまり好きじゃないんだけど、小んぶさんのはなんかこの二人の男たちが面白がりながら意地を張り合っているような感じがあるので、聞いていて楽しい。
そして時々小んぶさんらしい「引いた」セリフがあるところが好き。

お奉行様の前でなんでこうなったかを金太郎が説明してちょっと激昂すると「え?情緒不安定?」っていうのがすごいおかしい。
楽しかった。

歌扇さん「締め込み」
登場するや「待ってました」の掛け声。
おじさんファンがついてる?
「締め込み」はなんかあまりにもよく聞くので正直新鮮味が…

喬の字さん「千両みかん」
ついつい南なん師匠の「千両みかん」と比べてしまうのだが、みかんが見つかって南なん師匠の番頭さんは自分と若旦那の命が助かってよかった~と喜ぶんだけど、喬の字さんのは自分の命が助かったことだけを喜んでいるんだよな
そのちゃっかりさが若々しいともいえるけど、ちょっと「おや」と思ったり。