りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

週刊キッショウ #23

7/6(水)、連雀亭で行われた「週刊キッショウ #23」に行ってきた。

・小はだ「道灌」
・吉笑「ふすまや」
・吉笑「見たことも聞いたこともない虫」
~仲入り~
・吉笑「舌打たず」

・小はださん「道灌」
おおお、小はださんだ!
小はぜさんとはまた違うタイプだけど、様子がよくて噺家さんらしい。誰かに似てる、誰だろ。こういう前座さんいたよなぁ。
あとで吉笑さんが言っていたんだけど、小はださんはまだ見習い期間中で楽屋に入れないんだけど、連雀亭に出る前座さんが足りてないと聞いたはん治師匠が「だったら勉強に行ってこい」と言ってくださったので、こうして毎晩のように来て働いたり、時に高座をつとめているらしい。

教わった通りにやっているのだろうが、テンポといい話し方といいすごくちゃんとしていてうまい。
知り尽くしているのに思わず「ふふっ」と笑ってしまうところもあって、これから先がすごく楽しみ。

吉笑さん「ふすまや」
1週間続けていたスープダイエットについて。
もともと吉笑さんはとても痩せていたんだけど太った方が着物も似合って貫禄が出ていいだろうと太るに任せてきたのだが、会う人会う人に「太ったね」と言われ続け、これはもうさすがに痩せようと思った、と。
どういうダイエット方法がいいかといろいろ調べて選んだのがスープダイエット。
その7日間の顛末を語ってくれたんだけど、いやぁ面白い。
始めた当初の物珍しさにワクワクする感じから徐々に辛くなってきて部屋で一人泣いちゃう感じから終わり間近のカウントダウンからダイエット終えての体重測定まで。
おかしくておかしくてゲラゲラ笑い通しだった。ほんとに吉笑さんのまくらは面白いなぁ。

そんなまくらから「ふすまや」。
これがまたいかにも吉笑さんらしい噺。
目のつけどころが独自なんだよな。そこにはまらないと多分はまらないんだろうけど、私はそこがツボなので何を聞いても面白い。
次々現れる変な売り物屋に笑った~。

吉笑さん「見たことも聞いたこともない虫」
前座で上がった小はださんについて、「うまいですよね。立川流の前座ランキングに入れたら間違いなくダントツトップ」「私がそこにエントリーしても間違いなく私より上」ってなんのてらいもなく言うのがおかしい。
そうだ。吉笑さんが落語の基本的なところをちゃんと教えてもらおうと決心したのもこの小はださんの落語を見てからではなかったか。

ああいうふうにちゃんとした落語をやればウケなくてもいいんだけど、自分みたいのはだめ。ウケてナンボだからウケないと本当に地獄みたいになっちゃう、っていうのもすごく正直な言葉で最高だなぁ。
すごく頭のいい人だけど手の内をからっと明かす率直さがいいな。

そんなまくらから「見たことも聞いたこともない虫」。
1席目と連続もの?
虫屋をやろうと思って大家さんのところにお金を借りに来る男の噺
ああだこうだと理屈を並べ立てるのがいかにも吉笑さんらしい。
さすがに「週刊」でやっているとネタも尽きてきて後半戦は何をかけるかでかなり七転八倒することになりそう、というのもまた楽しみ。

吉笑さん「舌打たず」
わーーーい「舌打たず」!
私が吉笑さんを初めて見たのが上野広小路亭立川流の寄席でその時に見たのがこの噺だった。
何の前知識もなく期待もなく見て、あまりの面白さにまわりのお客さんが引くほど笑い転げた。
「舌打たず目つむらず」「舌打ち目つむり」とかそういうの、ほんとにいかにも吉笑さんっぽいんだけどこの独特のセンスしびれる~。

逃げ腰だった大家さんがどんどん前のめりになって行くのが楽しい。
最近この噺がまた面白くなってきてよくかけているという吉笑さん。また遭遇できるかも。楽しみ。