りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

小んぶにだっこ

6/24(金)、落語協会で行われた「小んぶにだっこ」に行ってきた。
もうこの会が楽しみで楽しみで。18時半開演なので会社を18時前に飛び出してとにかく早足!前回は会議が10分ほど長引いたためにまくらの途中からの入場になってしまったのだが今回は間に合ってラッキー。

・「蜘蛛駕籠
・「青菜」

蜘蛛駕籠
いつものように体重報告から。「91キロ」という言葉にみんなが「ほ~」と言うと、「前回が92キロだったので下げ止まりました」。
いやもうほんとにそんなに痩せないでくださいよ。心配になるから。ダイエットしてるわけでもないのに一人暮らしを始めたとたんにどんどん痩せるなんて。
「実はこの体重にはわけがありまして」と小んぶさん。
なんでも浅草のさん喬師匠トリの芝居の最終日、自分の出番はなかったけれど出かけていくと楽屋に入るなりさん若さんが「朝から何も食ってなくてお腹ぺこぺこなんだ。なんか食いに行こう」。
さん若さんにごちそうになり楽屋に戻ると、さん喬師匠が最終日だからということで楽屋にカツサンドの差し入れ。「さあ食え」と言われ「いただきます」。その後打ち上げがあってそこでごちそうに。
というわけでこの日は夜だけで三食。

次の日に師匠が正蔵師匠とやる会の稽古をお寺でやっているというのでお手伝いに行ったら座長である師匠がハンバーガーや甘味の差し入れ。「誰も食わないのか」と師匠に言われ「いただきます」。お寺の人もシュークリームやエクレアを差し入れてくれたのでそれも食べた。
その日の夕飯を食べ終わったころに近所に住むはな平兄さんから電話。「飯を食いに行こう」。
いやいや今食べ終わったところですと言うと「問題ない。行こう」。
兄さんがどじょうをご馳走してくれてその後「まだ食えるな」とおでん屋へ。「もう一軒」と言われてそこで「いやもうむりです」と逆らった。

そんなまくらから「蜘蛛駕籠」。
まだあんまりやり慣れてないのかちょっともたっとするところもあったんだけど、でもなんかところどころがやけにおかしい。もうこれは小んぶマジックとしか言いようがないんだけど、なんだろう、あのおかしさは。
酔っぱらいを駕籠屋の兄貴が鬱陶しがって追い払おうとすると「なんだその手つきは」と言うので怒り出すのかなと思っていると「謝ります」と土下座。こわもての小んぶさんだけど全然怖くなくてそこがこの酔っぱらいの行動とシンクロしてものすごく面白い。

「青菜」
小三治師匠で聴き倒している「青菜」。やっぱり若い人がやるとあの味わいは出ないのかしらねぇなんて途中までは思っていたんだけど、これがまたすごくおもしろい「青菜」だった。

奥様が出てきて例の掛詞をやったあと、旦那にその意味を教えてもらった植木屋さん。「鞍馬から牛若丸が出でまして」の部分が「全部無駄?」。不意打ちのセリフに「そこかよ!」と大爆笑。
そのあとも家に帰ってきてから「やなぎかげもたいしてうまくないんだ」とか「ごちそうっていっても量が少ない」とか言うんだけど、そういう台詞にも毒々しさがなくてとぼけたおかしさがにじみ出てる。
たつ公を相手に旦那の真似をし始めたところでも、たつ公が途中からさからわなくなるところがもうおかしすぎる。

面白い「青菜」だったなぁ。最高だわー。
今回は新作がなくて残念。次回はできてるといいな。